【HQ】そういう関係。

古森元也 × 妹 ページ11

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全日本ユースの合宿に行ってた影山。


ポジション取りもコミュニケーションも変わっていて成長したなぁとしみじみ感じる。


春高の開会式のために行った東京体育館では他のユースの選手に声をかけられていた。


『影山ー、そろそろ列入りなよ〜。』


マネージャーはあそこには行けないから、アリーナの入口ドア付近から烏野の列から少し外れた所にいる影山に声を掛けに行く。


こそこそ行けばだいたいバレない、何故ならこの高身長に茶色のショートヘア、麻呂眉と化粧っ気のない顔。


これは完全に男子の控え選手！！！


古森「あれ、Aじゃん。」


ジーザス！知り合いに遭遇するとはッ！！


『ってアレ、元也だ。』


「元気してたかー？」「身長伸びたな！」なんて、僕より少し高いくらいの元也は人懐こい笑顔で手を繋いではブンブン降るから腕が痛い。


古森「アッ！佐久早なら人混み嫌いだからあそこにいるよ！」


『いや佐久早くんは今ちょっとどーでもいいかなぁ。』


「ｽﾞﾓﾓﾓ…(どうでもいいってなんだよ)」


『ヴッ、佐久早パイセンパワーみが強い…！』


「いやーユースでさぁ！ホント影山って凄いのなぁ！…」


元也は僕の話をあんまし聞かない。


バレーしてる時は凄いのに兄妹で居る時はまるでスパイクをバンバン打ってくる暴走列車の如く喋り続ける(何だそれ怖い)。


『心が痛いッ…！！』


え！きゅ、救急車呼ぶ！？と深刻な顔で言う元也に向こうにいたハズの佐久早さんがやって来て言う。


佐久早「兄貴に会えて嬉しいだけだろ、救急車とか大袈裟かよ。」


古森「いや佐久早、お前もちょいちょい大袈裟だぞ？」


『佐久早さんん！許してあげてぇぇえ！！こういう人なのわかってるでしょぉぉお！！！』


ズモモモという効果音の着きそうな影の出来た顔の佐久早さんと、ニコニコとしている元也。


影山「あ、佐久早さん古森さん、ちわッス。」


古森「よー、合宿ぶり！」


影山は2人にそう言うと、僕の方を見てから元也を見た。


それを2、3度繰り返してからこう言った。


影山「…他人の空似ってヤツか。」


『何なの馬鹿なの！？僕の苗字と元也の苗字同じでしょーが！！顔もそっくりだろーーが！！！！』


ゼェハァと息をする僕の背中を摩る元也。


「…菌が飛ぶ。」と言って嫌そうな顔をする佐久早さん。


そこへやってきたのはもっと面倒な人達だった。


宮侑「いや〜、自分中々エエツッコミするやんか。」

宮治「感動した。」



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