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第121号 その前日 ページ3

〜Aside〜


よく晴れた夏の日。いつも通りの野崎の仕事場、廊下で野崎が担当さんとの打ち合わせ電話をしている間も、私と御子柴はせかせかと原稿に勤しんでいた。

一通り終わったかと筆を置く。トントン、と原稿用紙の頭を揃えていると、向かいで休憩している御子柴と目が合った。

野崎の電話は長引きそうだし、丁度いいタイミングだと思って御子柴に声をかける。

「ねー、御子柴」

「ん?どうかしたか」

「最近思うんだけどさ、千代ちゃんは野崎に好意をアピールすることを忘れてるんじゃないかって」

千代ちゃん本人がいないのをいいことに(今日は美術部だ)そう言ってみると、御子柴はああ、と困ったような顔をする。

恋とはなかなか前進しないものである。

「まあ、ちっとも気付かない野崎も問題だと思うけどさ」

「この間なんか、佐倉片思いすっかり忘れてたからな……」

「なんかあったね……」

二人で遠い目、それから同時にため息。
最早誰が悪いか分からなくなってくる。

きっと、誰も悪くないとは思うけどさ。

「あれか、ここは俺らでなんとかしないとってことだろ?小田原」

「ふっふっふ、甘いね御子柴。既に手は打ってある」

は?と変な声を出す御子柴に、私は急ぎ目で話す。

「とりあえず、明日ここに制服のネクタイと大きめの帽子を持ってきて。あと、私がくるまで部屋には入らないで野崎と千代ちゃんにばれないように外に隠れてて。他の人に声かけられたら待ち合わせですって言うこと」

「…………は?」

「それと、ローファーだと音が鳴るからスニーカーを履いてくること。学校とかメールで、二人には行かないって伝えておく」

「……小田原、お前なに企んでんだ?」

突っ込みたそうな御子柴に、黒い顔でニヤリと笑ってみせる。御子柴はたちまちどもる。

「まあ心配しないで待ってなよ、楽しいことが起きるから……」

「怪しすぎるだろ!!」

叫ぶ御子柴はおいといて、私は鞄の中身を確認した。

うん、これで間違いないだろう……。



お節介なんて誰も言うまい。

第122号 尾行デート作戦→←登場人物紹介



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設定タグ:月刊少女野崎くん , 瀬尾結月 , 若松博隆   
作品ジャンル:アニメ
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スマトラ島のラフレシア - マカさん» ええまったく本当にそうですよね。爆ぜろという思いはきっと私も同じです←感動だなんて大げさですよ!むしろ戴くコメントに感動して打ち震えております。素敵な質問に続いて、コメントありがとうございました!無自覚?ええそうですとも!! (2015年8月13日 19時) (レス) id: db820b405d (このIDを非表示/違反報告)
マカ(プロフ) - ふぉぉぉぉぁぁぁぁ!お疲れ様です!ラフレシアs!感動をありがとう!無自覚リア充すえながく爆発しててください!!←切実 (2015年8月13日 16時) (レス) id: 66f2c32cb1 (このIDを非表示/違反報告)
スマトラ島のラフレシア - 杜爽さん» ありがとうございます……!(レスは間違いでしょうか?)応援いただけると頑張れる気がします!!沢山の褒め言葉を戴けて、ちょっと照れますよ!ありがとうございます。これからも面白いと言っていただけるような作品をお届け出来るよう精進して参ります!! (2015年8月11日 18時) (レス) id: db820b405d (このIDを非表示/違反報告)
杜爽 - 実紗封さん» 作者様!このシリーズ(?)とっても面白かったし、内容がとにかく素晴らしくて、これで終わってしまうのがすごくもったいないな~と感じてしまいました。゚(゚´Д`゚)゚。今までとても楽しく読ませていただきました!これからも応援してます!!そして頑張ってください (2015年8月11日 16時) (レス) id: 6baf7ec6df (このIDを非表示/違反報告)
スマトラ島のラフレシア - 実紗封さん» うわあああ質問ありがとうございます!!難しい問題ですね……笑 解答はしばしお待ちください! (2015年7月10日 17時) (レス) id: db820b405d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スマトラ島のラフレシア | 作成日時:2015年6月19日 21時

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