第171話・バーンの苛立ち ページ31
バーンが一人サッカーのピッチで汗まみれになりながら、シュートを撃っていると音もなくガゼルがやって来た。
「やらかしたようだね、バーン」
「あぁん？」
「随分と不機嫌なんだね。どうしたんだい？」
ガゼルもバーンが雷門イレブンに潜入しようとしたことは知っている。それを知りながら彼はバーンに対し挑発的な態度で嘲笑うかのように問うのだ。
不貞腐れボールにその苛立ちをぶつけるバーン。
「……手抜きだよ」
「手抜き？」
まさか答えるとは思わなかったガゼル。それよりも「手抜き」とは…？
「Aと戦った…。アイツ、わざわざ俺に抜かれるような演技をして俺にシュートさせたんだよ」
「…？ そこに何故怒りを感じるんだい？」
「お前やグランだけ、本気のぶつかり合いして何で俺だけ手抜きされなきゃなんねぇんだよ！」
相当根に持っているのか、近くに遭ったボールをゴールへ蹴り入れる。
以前白恋中に滞在していた際、Aとガゼルが互角にやり遇ったという話しと、ジェネシスとの試合で本気のぶつかり合いをしたグラン。
同じマスターランクのキャプテンたちは彼女とのサッカーを楽しんだというのに、自分には手抜きをされた挙句、おそらくエイリア学園だと気づかれていたことがとても気に入らないようだ。
「そんなことで怒っているのか」
「そんなことだと？！ お前は本気でやったんだろうが、俺は毛ほども本気を出されちゃいねーんだ！」
「はぁ…バーン。そこまで文句があるならプロミネンとして正式に試合をしたらどうだい」
「！」
ガゼルに言われ上がっていた彼の怒りのボルテージが一気に下がった。
どうやら頭に血が上りすぎていて、雷門中と戦うよりもAとの決着をつけたいという感情ばかりが前に出てしまったために冷静な判断が出来なかったようだ。
「熱くなるとこれだから」
「う、うるせぇ！」
「まあ、君の前にイプシロン改を試さないといけないけれどね」
「イプシロン改はもう使えるのか？」
「ああ。最終段階に入っている。あとは…雷門イレブンと戦えば実績も詰めるだろう」
「首の皮一枚繋がっているだけだろ。――まあいい。Aにはまだ敵でいてもらわないとな」
――堕ちて、泣いた顔は…いいもんだろうなァ。
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活字不足卍(プロフ) - 若者よ、歯磨きは大事だ。歯だけは、大切にしなさい。 (2022年6月9日 1時) (
レス) @page50 id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
田中優香(プロフ) - 今後の展開に目が離せません(更新ありがとうございます！) (2021年2月25日 0時) (レス) id: da5dc9d8d2 (このIDを非表示/違反報告)
焔 - 更新ありがとうございます！！！すっっっっごく好きな作品なので嬉しいです！！！ (2021年2月25日 0時) (レス) id: 3ce071c9ce (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 更新したー!!めっちゃ楽しみしてました！ありがとうございます！続きも気長に待ってます！ (2021年2月24日 2時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
田中優香(プロフ) - 続きが気になる(いつでも更新待ってます！) (2020年12月31日 15時) (レス) id: da5dc9d8d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2019年10月11日 19時
