見えた真実は ページ46
Aサイド
まだ外に、夕日が見えている。
太宰「ちょっと早めの夕飯だね」
『嗚呼』
太宰「にしても、君のは随分と少なくないかい?」
そんな事はないと思う。
夕飯を見てみる。
食欲がないとかそんなんじゃなく、
飲み込むと痛いんだ、首が。
だから耐えられる量を作った、それだけ。
太宰「君、今幾つ?」
『14』
太宰「じゃあ出来るだけ食べなよ、成長期なんだから」
『…嗚呼』
俺もう170近くあるぞ身長。
このまま成長するの面倒なんだけど。
汁物の入った椀を持ち上げた時、
違う景色が見えた。船上みたいだ。
?「時間だ。島国の田舎マフィアめ。約束の時間も守れないとは!」
金髪の男は、小型の通信機に話しかける。
?「懸賞金作戦は失敗。どうしたものだか」
ツンとした女性の声がした。
「どうぞお好きに。わたくし達が手袋を汚す程の相手ではありませんもの」
時計塔の従騎士 近衛騎士長 _ アガサ・C _ 異能力【そして誰もいなくなった】
続けて、不気味な男の声。
「全て予想の通りです。僕たちは勝手にやらせてもらいますよ。神と悪霊の右手が示す通りに」
死の家の鼠 頭目 _ フョードル・D _ 異能力【罪と罰】
冗談じゃない、冗談じゃないぞ!!
アガサ「では、ご機嫌よう」
ドスト「では、また」
通信が同時に切れる。
?「協調性のない貧乏人どもめ。まあいい、2番手が利益に与れる道理はない」
彼こそ、敦に懸賞金をかけた張本人。
そう、直感した。
「約定の地は、我ら組合が必ず頂く」
組合 団長 _ フランシス・F _ 異能力【華麗なるフィッツジェラルド】
呆然と、原稿用紙の文字を見つめる。
太宰「A君!!」
その声にハッとする。
カランと音を立てて、椀が床に落ちた。
太宰「どうかしたのかい?何度呼んでも反応しなかったのだよ君」
『…何でもない』
掃除に使った雑巾を持ち出し、
零れた汁を拭き上げる。
太宰「そんな訳ないだろう?悩みがあるなら相談を…」
『何でもない!!』
太宰治が刮目する。
視線を落として、拭き掃除を再開する。
『…本当に、何でもないんだ』
、
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シラス(作者の別デバイス) - めろんさん» コメントありがとうございます!励みになります!! (2023年1月7日 13時) (レス) @page36 id: a7b57ade6c (このIDを非表示/違反報告)
めろん - んぎゃぁぁ…このお話大好きですッッ…これからも応援してます!!( *¯ ꒳¯*) (2023年1月6日 15時) (レス) @page35 id: 6bd235151c (このIDを非表示/違反報告)
シラス(作者の別デバイス) - 無花果さん» コメントありがとうございます!お名前を見た瞬間に芥川さんが浮かんだ作者です。更新頑張りますね! (2023年1月5日 12時) (レス) id: a7b57ade6c (このIDを非表示/違反報告)
無花果(プロフ) - あけましておめでとうございます!私女性なので男主は読みづらさと少し共感できないところが多かったのですが、とても読みやすくて面白くて、厨二病の演出に携帯見ながら爆笑してます!1月5日にBS11で4期始まりますね!更新応援してます! (2023年1月4日 19時) (レス) id: 2c86921cab (このIDを非表示/違反報告)
シラス(作者の別デバイス) - Ohataさん» 返信遅くなりました、作者です。コメントありがとうございます! (2023年1月2日 11時) (レス) id: a7b57ade6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:(°∀。)シラスゥゥゥ!! | 作成日時:2022年12月19日 14時