だぁかぁらぁ！俺は厨二病じゃねぇ！

逢魔刻の武装集団 ページ5

Aサイド




数十秒の沈黙。それを破ったのは国木田独歩だった。




国木田「おい太宰、俺たちは恵まれぬ子供に慈悲を垂れる篤志家じゃない、仕事に戻るぞ」




ねぇ、スルーが一番傷つくって知ってる？




中島「お二人は…何の仕事を？」



太宰「なァに…探偵さ」




どっかで聞き齧ったんだけどなぁ。何だったっけ、




国木田「探偵と云っても猫探しや不貞調査ではない」




その探偵社の、名前は…




「斬った張ったの荒事が領分だ」




あ、そうだ思い出した！




国木田「異能力集団“武装探偵社”を知らんか？」




そう、それだよそれ！！




『確か、太陽の刻の世界(モンデ·デュ·ソレイユ)と魔の支配する刻の世界(モンデ·デュ·ディアブル)、その間を取り締まる逢魔刻(ソルフィー)の武装集団(アハミィ)、だったな』



太宰「…うん、間違ってはいないと思うよ」




すげぇ苦笑いされてる。悲しい。




中島「あの、お二人の本日の仕事内容は…？」



国木田「虎探しだ」



中島「…虎？」



太宰「“人喰い虎”だよ。最近この近くで目撃されたらしいのだけど…」




ｶﾞﾀｯ




うわ、吃驚した。


中島敦が逃げようとしてる。


しかも四足歩行で。




中島「ぼ、ぼぼ、僕はこれで失礼します」



国木田「待て」



中島「む、無理だ！奴に人が敵うわけない！」



国木田「貴様、“人喰い虎“を知っているのか？」



中島「あいつは僕を狙ってる！殺されかけたんだ！」




え、虎に殺されかけた？可哀想。ってかその虎、


動物園から逃げ出したか何か？


次の瞬間。


国木田独歩は中島敦の腕を掴み、


膝に蹴りを入れて押し倒し、拘束した。


強すぎだろ。




国木田「言っただろう、探偵社は荒事専門だと。茶漬け代は腕１本、もしくは全て話すかだ」



中島「……………………っ！」



太宰「まあまあ。君がやると情報収集が尋問になる。社長にいつも言われてるじゃないか」




そうかこれは尋問か。


良かった、この訊き方が常識じゃなくて。




、

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