だぁかぁらぁ！俺は厨二病じゃねぇ！

物騒な世界 ページ16

Aサイド




物陰に隠れながら、１つため息をつく。


マフィアだの探偵社だの虎だの、


物騒な世界だとは思ってたけど、


まさか爆弾魔までいるとは思わんだろ普通。




「嫌だァ…もう嫌だ…」




ガタガタ震えながら、明らかに危ない雰囲気の青年。


左手に持っているスイッチ。彼が爆弾魔か。




「ぜんぶお前等の所為だ、武装探偵社が悪いンだ！」




青年は縛られているセーラー服の少女を掴む。


え、これだいぶ重大な事件だよな？




「社長は何処だ！早く出せ！でないと…、爆弾で皆吹っ飛んで死ンじゃうよ！」



太宰「あちゃー、怨恨だね」



国木田「犯人は探偵社に恨みがあって、社長に会わせないと爆破するぞ、と」



太宰「ウチは色んな処から恨み買うからねぇ」




でも社長に会わせたら会わせたで爆破させるでしょ。


貴方達恨んでます、って伝えて終わりな訳ない。




太宰「うん…あれ、高性能爆薬だ。この部屋くらいは吹き飛んじゃうね」



中島「爆破したら僕達も…」



太宰「爆弾に何か被せて爆風を抑えるって手もあるけど…この状況じゃなぁ」



国木田「…どうする？」




わずかな沈黙。


さっき俺が思ったことはどうやら事実らしいけど、


社長はそもそも出張らしい。オーマイゴッド。




太宰「まずは人質をどうにかしないと…」




そんな真面目な雰囲気で行われたこと。


聞いても驚かないでほしい。


じゃんけん。そう、じゃんけん。


俺もなんでそうなったか知らん。舐めプだろ最早。


数回のあいこの後、太宰治が勝利した。




太宰「行ってらっしゃい」




どうやら、国木田独歩が、爆弾魔の説得に行くらしい。


がんばれ。他人事じゃない気がするがとりま頑張れ。



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