だぁかぁらぁ！俺は厨二病じゃねぇ！

厨二病の少年 ページ11

太宰サイド




私の発言で国木田君が叫んだ。


うわメンドクサイ。


敦君を起こして事情を説明する。


敦君も叫んだ。


なに、皆して叫ぶの好きなの？


そしてひと段落しかけた頃、


スッと手が上がった。


Aくんだ。


この子、中二病っぽいんだよねぇ…


一寸(ちょっと)だけ、あの蛞蝓が連想できないこともない。




平賀「俺は遠慮させていただく」



『おや』




いやまぁ、私が勝手に決めたことだから、


遠慮するもしないも自由だけど…




『君、身寄りは？』




彼は首を横に振る。




『家は？』




また同じ動作(ジェスチュア)。




『戸籍は？』




肩をすくめる。知らない、か。




『未成年だよね君』




今度は首を縦に振る。




『じゃあどうやって暮らしていくつもりだい？』




無言、無表情。




『じゃあ、探偵社においでよ。衣食住、職が保証できるよ？』



平賀「…とても痛み入るが……俺は…」




そこで何かを言いよどむ彼。


次の瞬間、明るい声が倉庫に響いた。




乱歩「別に、異能力がなくてもいいんだよ？」




ほんの少し目を見開いたA君。


けれど、すぐにまた元の無表情に戻った。




乱歩「事務員さんでもいいし、太宰が褒める体術遣いなら前線にも出れると思うよ？」




A君の蒼い左目に、


少し期待の色が見えた。




、

赦されるのか、神の名のもとに→←良い夜だ

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