秋風 ページ8
季節は１１月
秋もいよいよ本番です。
A「紅葉が綺麗だなぁ…」
独り言の声までもが静かな廊下に響いた。
外は、一枚また一枚と紅葉の葉がゆらゆらと地面へ落ちていく。
宿舎は静寂に包まれている…はずだったが、
一星くんや、つくしちゃんの叫び声で静寂は一気に
破られた。
私は叫び声なした方に向かった。
A「みんなどうしたの⁈ゴ◯ブリでも出たの⁈」
私が来た途端にみんなが私の方に視線を移した。
A「みんな…どうしたの…？」
みんなが驚いたような顔をしてる中、１人だけニコニコしている人物がいた。
野坂くんだ…。
つくし「Aちゃんこれどーゆーこと⁈」
つくしちゃんが興奮気味で聞いてきた。
一星「２人ってそーゆー関係だったんですか⁈」
私はその時悟った。この騒ぎの発信源は
“あの” 皇帝だってことを…
A「野坂くん この騒ぎは何なのかな〜？」
野坂「みんなが昨日の夕方２人でどこに行ってたの？って聞いたきたからこの写真を見せただけだよ。」
私は野坂くんのスマホの写真を見て絶句した。
A「野坂くん⁈こんな写真いつ撮ったの⁈」
野坂「コスモス畑で撮って写真だけど。」
A「そーゆーことじゃない！」
私は声を荒げて言った。
無理もない。野坂くんがみんなに見せた写真とは
私と野坂くんが抱き合ってる写真なのだ。
A「もしかして！」
私は分かった。野坂くんがいつその写真を撮ったのか。私と野坂くんがコスモス畑で抱き合っている時間が妙に長いと感じたら、きっとその間に撮っていたのだ。
野坂くんはひたすらニコニコしているだけだ。
A「のーさーかーく〜ん？」
野坂「どうしたの？Aちゃん？顔が怖いよ。」
A「どうしたもこうしたも、こんな写真を見せたらみんなに勘違いされちゃうでしょ⁈」
つくし「隠さなくてもいいんだよ！“
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作者名：桜 夢亜羅 | 作成日時：2019年9月24日 6時
