虹はいつか消えるもの【REBOEN!】 (ページ3)

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「イタリアに留学していた、転入生の獄寺隼人君だ。」

小学生から中学生になり、早三ヶ月が経とうとしていた頃、一人の転入生がやってきた。

獄寺の整った顔立ちを見るなりクラスの女子達はキャーキャーと頬を赤らめざわついている。

「…ただの転入生じゃない。」

瀧本或はそんな女子とは違い、他の男子と変わらぬただの転入生として獄寺を見ていた。

ギロッ

獄寺が突然鋭い目付きを向け、ある人物の元へと迷いなく近づいていく。

目的の先には沢田綱吉の席があった。

勉強も運動もできないため最近まで皆からダメツナと呼ばれていた。
けれど先週剣道部主将である持田剣介から笹川京子を賭けて勝負を申し込まれた際、持田の髪を全て抜き去るという異例の勝利をおさめ、それ以降ダメツナと呼ぶ者はいなくなった。

しかし獄寺は転入生、ツナとの接点はないはず。

「でっ！」

あっという間にツナの席へとたどり着いた獄寺は机を蹴飛ばした。

驚いたツナは獄寺の方へと視線を向けるも獄寺はそそくさと自分の席へと戻っていく。

「ツナの知り合いか？」

「知らないよ！」

「ありゃ絶対不良だな。」

「けどそれがいい……。」

「怖いところがシビレるのよね～。」

「ファンクラブ結成決定だわね。」

獄寺に怯える男子、ぽわ～んとさらに憧れの目線を向ける女子。

「はー…アホらし…。」

そんな中、或だけは溜息をついた。