どうしようもないディスターブ『勇次郎』 ページ18
｢A、色々ありがとう。助かってるよ｣
｢いえいえ、それにしても染谷さん。本当に大丈夫ですか？眠ってもいいんですよ？｣
少しだけ、自己紹介をした
彼の名前は染谷さんというらしく、それ以上は私が言うばかりで何も知れなかった
私とて成人したばかりで、祖母の店を継いだくらいしか語っていないが
今は少しだけ熱が出ていることに気が付き、彼を休ませようと交渉中である
｢うん、少しだけ休ませてもらってもいいかな｣
｢どうぞどうぞ、では私はこれで。この部屋、自由に使ってくださって構いませんので｣
｢ありがとう、A｣
おやすみ、と手の甲にキスを落とされる
あまりにも流れるようなその行為に、私は一瞬よく状況が掴めなかった
｢そ、染谷さん！？｣
｢どうしたの？……可愛いね。A｣
……顔から火が出そうだった
染谷さんはクスクスと私を見据え、笑っている
大して私は男性経験がろくに無いため手の甲にキスなんてもっぱら未経験だった
なんて余裕のある人なんだろう
こういうことを普段からやっているのだろうか
矢張りとても綺麗な顔立ちをしている人は女性経験が豊富ということが付録なのだろうか
恋をしている。ただそれだけのことだが染谷さんが妙に違う世界の住人のように思えた
……私…この調子だったら恋をしていない何も経験のない人にしか心を開けなさそう……な……気がしてくる
同族の人を求めるのだって、人間の性だよね
｢じゃあ、おやすみなさい｣
｢うん、今日は本当にありがとう｣
私は彼に背を向け、その部屋をあとにした
ーーーーーーーーーーーー
聞くつもりなど毛頭なかった
熱が出ている染谷さんの定時看病がしたくて、その部屋に向かった時
なにか話し声が聞こえ、好奇心をかきたてられた私はそっと聞き耳を立てた
｢生きてるよ……あんな小物にやられるわけないでしょ。で、そっちは殲滅できたわけ？……そう。え、今？…………秘密。まあ、あえて言うんだったら……｣
可愛い可愛い、子兎の所かな
＿＿＿
｢また連絡するから、じゃあ｣
タン
こうさぎ……？
どういう……ことなのだろう
｢おいで、そこにいるんでしょ？｣
ぎくり、と肩が揺れる
居ないと装うのも、もう無理があるのか
それにしても通話中だったのに、足音だって全然立たなかったのにどうして気づいたのだろう
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메이 - 全部読みました.ᐟ とっても面白かったです.ᐟ これからも頑張ってくださいね𓂂𓏸 (2022年12月9日 15時) (
レス) @page49 id: 36c85dd659 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ(プロフ) - じゃすみんちゃさん» ひえ！全部！ありがとうございます嬉しいです(TT)更新頑張ります応援嬉しいです！！ (2022年1月23日 2時) (レス) id: babb449235 (このIDを非表示/違反報告)
じゃすみんちゃ(プロフ) - 123全て楽しく読ませていただきました！最高です！次の更新も楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年11月3日 16時) (レス) @page48 id: 97e0b8497b (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ(プロフ) - 翔花さん» 全部読んでくださったのですか！？ありがとうございます！！コメントも頂けて作者は幸せです！ (2021年8月12日 18時) (レス) id: babb449235 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ(プロフ) - 名前さん» 神......なんどありがたいお言葉……わたしよりもあなた様が神です……ありがたや… (2021年8月12日 17時) (レス) id: babb449235 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソーダ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年8月30日 2時
