どうしようもないディスターブ『勇次郎』 ページ17
愛ってなんだ
それはずばり、好いてる者同士で愛し、愛され築かれるものだと思う
小さい頃から見ている恋愛小説に憧れ、ありもしない居もしない運命の人に憧れを抱いていた。これは今もなのかもしれないが
いないと分かってても、小さい頃から信じてきたものにはそう考えずにはいられない
___私は、全力な恋がしてみたいのだ
その人は私が居なくちゃ、私にはその人が居なくちゃならない程求め合う恋を
そう、丁度いま起きているような危険な__
「……いれて、くれる?」
「……は、はい」
その日は雨の酷い日だった
台風が近づいてるらしく、今日を始め連日の雨予報で私のように小さな書店を開いていたりする小売業者には憂鬱でならない日だった
お客さんもぱったりと来ず、天候が荒れてきたので今日は店仕舞いにしようとシャッターを下ろすところだった
___彼がやってきたのは
「だ、大丈夫ですか!?その怪我……」
閉店間際に駆け込んできたその男の人は綺麗な藍色髪が印象的で、とても美しい人だった
黒のスーツに身を包み、青いネクタイをして苦しそうに息を荒らげている。極めつけはその腕の傷だった
患部がわからないくらい血で濡れている
開けっ放しにすると雨水が入るのでシャッターを閉め、彼に駆け寄る
よく分からないがこの豪雨の混乱に乗じて通り魔か何かに出くわしたのかもしれない
綺麗な顔も、何故か血でまみれていたが
「早く!こっちへ!立てますか!?」
「あっ、……」
肩に腕をかけ、2階の自宅へ急いだ
ーーーーーーーーーー
(どうして私のところへ来たんだろう)
神様が、引き寄せられるように彼を私のところへまで連れてきてくれたのだろうか
いや、この豪雨の中ここら辺で空いている店など無かったのかもしれない
何せこの店は街外れのひっそりとしたところに位置しているのだ
なんでも運命や神様に絡みつけてしまう。私の悪い癖だった
「怪我、どうですか?」
「大丈夫。手当、ありがとう」
彼の怪我は相当深いものだった
しかし圧迫止血をし、手当をしたので取り敢えず大丈夫だと思うが、刺されたことで患部や体が熱を帯び始め痛みは増すと思ったのだか……
今が絶賛その時間帯なのに、彼は何故か眠りもせず何事も無かったかのように私を見ている
違和感は、少しずつ感じ始めていた
140人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
메이 - 全部読みました.ᐟ とっても面白かったです.ᐟ これからも頑張ってくださいね𓂂𓏸 (2022年12月9日 15時) (レス) @page49 id: 36c85dd659 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ(プロフ) - じゃすみんちゃさん» ひえ!全部!ありがとうございます嬉しいです(TT)更新頑張ります応援嬉しいです!! (2022年1月23日 2時) (レス) id: babb449235 (このIDを非表示/違反報告)
じゃすみんちゃ(プロフ) - 123全て楽しく読ませていただきました!最高です!次の更新も楽しみにしてます!頑張ってください! (2021年11月3日 16時) (レス) @page48 id: 97e0b8497b (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ(プロフ) - 翔花さん» 全部読んでくださったのですか!?ありがとうございます!!コメントも頂けて作者は幸せです! (2021年8月12日 18時) (レス) id: babb449235 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ(プロフ) - 名前さん» 神......なんどありがたいお言葉……わたしよりもあなた様が神です……ありがたや… (2021年8月12日 17時) (レス) id: babb449235 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ソーダ | 作者ホームページ:
作成日時:2019年8月30日 2時