おいで、恋愛しようか『LIP×LIP短編集』

ロメオ。 ページ13

貴「.........勇次郎.....！」




勇「..........」








はっ、と我に帰る


いきなり抱きついちゃって驚いたかな？と思い、彼から離れると









なんと彼は息をしていなかった





貴「....！？.....ちょっ....勇次郎！」






起きて！と頬をペチペチ叩くと息をふきかえしたようにはっ、となる彼




そして、一歩後ずさられる






貴「(い、嫌がられてる？)」




え、え、昨日の出来事は私の自惚れ？




実は全部嘘でしたーみたいな？





そんなことが頭をグルグルと回転する




貴「(と、とりあえずこの状況をどうにか切り抜けるべきだ.......)」




そんなことをあの手この手と考えていると前から抱き締められた





貴「えっ.......」




勇次郎は私の首もとに顔をグリグリと擦り付けていた



猫ですか



勇「..........俺を選んでくれたの....？」




そんな彼の声は震えていて。先程までの私の思考回路がネジを飛ばして消えていく




貴「うん。私、勇次郎が好きだよ」





勇次郎の背中に腕を回して必死に力を込めた









勇「.......ありがと....俺も好き.....」









ーーーーーーーーーーーーーーー







「ねえねえ、聞いた？今日何があるのか」



「勿論。うちの国の第一王女と西の国の王子の結婚式するんだろ？おめでたいなあ」




「あ、ほら2人が出てきたよ」






「ああ、すごい幸せそうだな」









END

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