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不思議だった。
Aの何もかもが。
戸惑いながらも俺を簡単に家に入れて
簡単に俺が泊まることを許した。
まるでずっとここに居た様な錯覚に陥る程
Aはいつも俺を受け入れて
何の見返りも求めず料理を振る舞う。
いや
料理だけじゃなくて
この空間も、だ。
それでも信じられない自分が何処かに居て
また必ず掌を返す時が来ると。
だからそこでまたガッカリするくらいなら
先に俺から仕掛けようと
そんな軽い気持ちだったのに
頬に食らった平手打ちのダメージは
物理的にも精神的にも大きくて
「私の事そういう風に見てるなら
もう二度と来ないで。」
荒い口調で言われた方がマシだと思った。
Aの淡々とした静かな口調のそれに
自分の行動の浅はかさにぞっとしたのと同時に
Aという唯一の居場所を
自分の手で失くそうとした愚かさを痛感した。
情けないけれど
縋り付く様にAに抱き付いた。
その時に感じたAは
それまで適当に抱いた誰よりも温かく感じて
「Aといる俺がいい」
気付いたらそう吐露していたのだ。
支離滅裂な言動なのは
自分が一番良く分かっていたけれど
ただAを失いたくない一心と
俺が俺で居られる場所が
ここなんだと気付いた瞬間だった。
間違いなく引き剥がされるかと思った俺の腕の中で
Aは少し戸惑っていた様子だったけれど
少し後でまるで子供を宥める様な優しい手が
俺の背中を撫でて泣きそうになった。
自分がもうこんなに限界だったのかと
思い知ったら
もっとAといたい
ここにいたい
本当に子供の様なそんな我儘が
心の中で生まれたけれど
それはただの俺のエゴでしかない。
Aを俺のエゴで囲うなんて
そんな事をする勇気はなかった。
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のぐり(プロフ) - pcmtpokさん» ありがとうございます。例え一人の人間として見ていてもジミン氏の魅力の前では少し怯んでしまう主人公にしたかったので、伝わってよかったです。最後まで読んで頂きありがとうございました😌 (2021年10月22日 22時) (
レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - かこさん» ありがとうございます。数多くの人と出会っても自分が本当の自分でいられる人ってほんの一握りですよね。私も憧れる気持ちで主人公を描きました笑最後まで読んで頂きありがとうございました😌 (2021年10月22日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
pcmtpok(プロフ) - とても！、すきでした！！主人公の鈍感な感じと、恋心に気付いたけど相手が芸能人だから気持ちに蓋をする感じ…そしてジミンの闇から救うとか嫉妬深いところとかも全てすきでした… (2021年10月22日 5時) (レス) @page23 id: 3d87e6b98f (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - また素敵なお話ありがとうございました。女の子の空気感がとても好きです。私もそんな女性になりたいなぁ。とおもいながら読んでました。沢山の人と知り合っていく中で、本当に気楽に付き合える人って一握りですよね。そんなことを改めて感じました。お疲れ様でした！ (2021年10月20日 23時) (レス) @page22 id: 21092e6db4 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - Tentenさん» ありがとうございます。親戚の人のような気持ち分かります(笑)私も途中から我が子を見守る気持ちで書いてました。最後まで読んで頂きありがとうございました😌 (2021年10月20日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のぐり
| 作成日時：2021年10月16日 0時
