20 新人君と教授とお茶会 ページ21
数冊の本を抱えて図書室へと歩く。図書室の中を覗くとエミさんとチーノがお茶を飲みながら談笑しているのが見えた。此方に気付いたエミさんが笑顔で手招きしてくれたので其方へ近付いた。
em｢Aさん。…あ、本を返しに来てくれたんですね｣
『うん。あ、今回新しくミステリーが入ったんだって？』
em｢あぁ。取って来ますよ｣
エミさんが席を立って本棚へと向かって行った。エミさんが座っていた隣に座るとチーノがなんの本借りてたんすか？と紅茶を差し出しながら首を傾げた。
『ん？今回は戦争全集とファンタジー小説だよ。』
ci｢あー、成程…。……ん？戦争全集…？｣
『うん。面白いよ？』
ci｢え、えぇ…｣
em｢あ、Aさん。新しいミステリー小説と、あとまだ読んでない筈の戦争全集がありましたので。｣
『わ、ありがとうエミさん！…ってこれ！私が読みたかった国の戦争全集だ！うわぁぁぁあ…！』
em｢ふふ、よかったです。喜んでくれたみたいで。｣
ふわり、と優しく微笑むエミさんに本を抱き締めながらありがとう！と返した。それを見ていたチーノがちょっと見てみたいです、とエミさんから渡してもらった本を指さした。
『ん、ならちょっと見てみる？』
ci｢はい！｣
『じゃあ隣座るよ。』
チーノの隣に座り本を1ページ捲った。私が見たかったこの本はとある有名な国の戦争全集で、この国の戦略は素晴らしいものばかり。私はチーノとエミさんに自分の知識も交えながら話に花を咲かせた。
『でね、この戦争で地面を掘って敵陣地までの通路を態々作ったんだよ』
｢この1回だけの為に？｣
『そう。でもそれが大成功してね。一瞬で相手の首を仕留めたからすぐに終わったんですって。』
｢ふむ…。私達もそういう作戦をつかいますかねえ｣
『え？ゾムっていうダクトを使う人がいるじゃん？』
｢ゾムさん以上にダクトのことを知ってる人はいないですよ｣
21 天の声 と 解説係！→←19 これは真逆、ドラマとかで良くある
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作者名：ノエル・ウィール | 作成日時：2020年2月26日 19時
