【銀魂】空から女の子が降ってきました。10

高杉の場合 ページ13

いつも通りの昼下がり。






『あ、そこのお姉さん！私とお茶でもどうだい！？』



「いえ私は…って、Aさん！この前はゴロツキ達から助けていただいて有難う御座いました！！」



『あれ、三月ちゃんだったのかい。通りで美しい人だと思ったよ』



「フフ、褒めても何も出ませんよ？」






いつも通りナンパをし振られ……というかナンパした子がほとんど知り合いだっただけなんだけど。



いやまァそんなこんなでいつも通りの見廻り時間を過ごし歩く。



女の子には話し掛けられるっちゃあ話し掛けられるけど、ほとんど助けたりしたお礼なんだよね。






私のナンパに答えてくれる子はいない……はァ、ざーんねん。そう溜め息をついたその瞬間。









＿＿＿＿＿グイッ、








『ぅおッ！？』






急に腕を引っ張られて路地裏に押し付けられた。急な事に色気もへったくれも無い声が出る。





(何？もしや白昼堂々敵襲！？)





条件反射で刀を抜こうとするが、その前に誰かにふわりと抱き締められた。






『ッ！？』






抱き締められる、と言っても力が強くて拘束されてるみたいになってるんだけど。


ヤバイ、ふりほどけない。






『チッ、誰＿＿ッ、』






舌打ちをしながらも関節を捻って拘束を外そうとすると……






「舌打ちたァ……随分とご挨拶じゃねェか」



『！』






急に耳元で聞き慣れた低い声がしてぴくんっ、と体が跳ねる。





(そうだ…この声と言い…この力の強さと言い、色気と言い………ッ)





完全に見覚えも聞き覚えもある。



こいつ……






『高杉か…ッ、』



高杉「あァ……久しぶりだなァ？」






色気がヤバイ過激テロリスト、高杉晋助だ。過激攘夷派で銀時君や桂君との幼馴染みと予測している。





いやンなことより！！！！！






『ッご、ご挨拶なのは此方だよ！何この状態？！久し振りに会ってすぐにハグって…何やってんの君！？』






そう、まずこの状態をどうにかしなければ。



正面から抱き締められて腕は拘束されている。しかも首筋に顔を埋められて髪と吐息がうなじにかかる。


……………ヤバイこの状況！！！



すると、そこで高杉が首筋から顔を上げて。






『ッ！？』






………彼の顔は、熱にでも浮かされた様だった。


潤んだ綺麗な瞳、それにより少し濡れた睫毛。少し汗ばんだ体。形の良い艶やかな唇は荒い息を溢している。そこらの女性よりも何倍も色っぽくて＿＿＿＿＿＿







『なッ、な、なん…ッ』







え、え…ッ




えろいんだけど！！！！！！！！










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