Funfzehn ページ15
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入ってどうぞ、と声が聞こえて手と足を動かして司様の部屋に入る。
司様の部屋には瀬名様は不在中なのか司様一人だけだった。
「 この様な時間にどうしたのですか？ 」
「 先程の答えを返しに参りました 」
私がそういうと少し司様の体がピクっと動いた気がするけれど何も気にしないように取り繕う。
そして目を閉じて深く呼吸。そのままゆっくり目を開いて司様を見る。
「 身分違いな事もわかっています…それでも、司様が好きなのです 」
最後はどうしても顔が見れなくて俯いてしまったけれど、どうだろうか。
言い終えた途端、温もりを感じ視界は黒に染まる。
背中に回って私を抱きしめているであろう腕、首元にあると思われる顔。
そしてきっと真っ赤に染まっている私の顔。
「 離れてください！！ 」
「 何故ですか？司と戯れるのはお嫌いですか…？ 」
「 そんなことありません、ただ恥ずかしくって 」
私がそういうと司様は離してくれた。
本当はもっとしてもらいたいのですがそれは私の心臓が落ち着いてからにしてください。
その瞬間ドアが開いた。
「 ちょっとぉ、あんたたちいつまでこの俺に報告来ないわけぇ？ 」
「 瀬名様、まだ二人ともくっついたばかりなのですよ？まだ二人の時間を大切にさせてあげてくださいませ 」
部屋に入ってきたのは行方がわからなかった瀬名様とメイド長。
驚いてしまい私は声が出なかったけれど、司様が何故ここにいるのですか？と聞いてくださった。
かさくん達がどうなったのかを知りたかったから、と瀬名様は仰られメイド長も同じようなことを言っていた。
「 苦労して付き合ってあげたんだから、別れたりなんてしたら許さないからねぇ？ 」
「 そうよAちゃん、勿体無いわ！それに実はさっき瀬名様ともう一度奥様方とお話をしてきたわ。もちろん話は司様とAちゃんについてだけどね 」
「 突然話し合いに行くので付いてきてもらえませんかって頼まれたから断るにも断れないし。まぁ結果から言うと、かさくん達の交際は認められた 」
きっとどこまでも世話を焼きたがる瀬名様だからこそ付き合ってくださったのでしょうね。
「 本当ですか…！良かったです 」
「 私達はAちゃんが無事付き合えたことに喜んでるわ。
司様、これからもAちゃんをよろしくお願いしますね 」
「 かさくんを頼んだよ 」
こうして私達は付き合うことが出来た。
願わくば、未来永劫司様の隣にいたいです。
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作者名：のあ | 作成日時：2017年8月4日 7時
