Notes【短編集】

愛方より:うらたぬき ページ14

.


　とうとう我慢できなくなって幼なじみを呼び出した。多分笑われるけどもう何でもいいの。

　｢で、どしたん。｣

　｢うらたんが、｣

　｢ん？｣

　｢坂田くんと仲良さすぎる！！｣

　｢は？｣

　何言うてんねん、と言ってないのに聞こえてきそうな顔の幼なじみ。分かってる自分が馬鹿なこと言ってるのは分かってるの。

　｢ご飯行くのも遊びに行くのも電話してるのも全部坂田くんなの！！坂田くんが彼女なの…？｣

　｢落ち着け…。｣

　相方だし、なんなら愛方なのは知ってるんだけど恋人より真心じゃん漢字！！なんかやだ。負けてるじゃないけどそんな複雑な気持ち。

　｢まあ確かにあの２人距離とか近いけど。前からあんなんやん。｣

　｢そうだけど…。なんか気になっちゃって…。｣

　今更気にすることではないんだけど。確かにそれはほんとにそうなんだけど。ツイッターとかでも絡んでるの見ててなんか謎に悔しくなっちゃった。


　ひたすら愚痴って家に帰れば何やらにこにこ嬉しそうなうらたんが出迎えてくれた。何かいいことでもあったのかな。

　｢おかえり。｣

「ただいま。｣

　｢俺と坂田が仲良さすぎるって嫉妬したって？かわいいね。俺はAしか見てないのにさ。｣

　びっくりしてうらたんの顔を見ればにこにこ笑ったまま。アイツ、バラしたな。秘密って確かに言わなかったけど。



愛方に負けたくないの。


***
ツイッターで頂いたリクエストで｢うらさかが仲良さすぎて嫉妬しちゃう彼女さん｣でした。

想像出来ちゃって可愛いなぁと思いながら書いてました。リクエストありがとうございました！

さむ…くない：まふまふ→←わがまま：センラ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す