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願い36 ページ37

『うわ、コインロッカーいっぱいだね。上の方しか空いてないけど…棘、届く?』



「おかか」



『困ったなぁ。誰か通りすがりの人でも……』



「お嬢ちゃん、お困りかい?」



『高いところに届かなくて…』



「貸してみ。…ほら、これでいい?」



『ありがとうございます!あ、お金…』



「いいよいいよ!それより俺とお茶しない?嬢ちゃん1人だからどうせ暇だろ?」



『違う。ボクには棘がいるもん』



「あ”ぁ”?誰だこのチビ。俺のこと睨みやがって」



「おかか」



「ハッ、人語が喋れねぇのか?可哀想な奴」



『…おい』



「ほら邪魔だよどけ」



軽々と突き飛ばされる棘。男はボクの腰に手を回して歩き去ろうとする。



あぁ気持ち悪い。その穢れた手でボクに触るな。



「その男を殺されたくなけりゃ俺に大人しくついてこい」



『っ!?』







棘が殺される?いや、これはハッタリだ。それなのに、もしものことを考えて足がすくむ。落ち着け。この間反省したばっかりじゃないか。

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作者名:ノンノン | 作成日時:2018年12月31日 20時

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