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たとえ暗がりであったって2 ページ18

『恵くんは、気にしてないの?』


「え?」


『私たち、先生のせいで引き離されたのに。そのせいで恵くんは望んでないのに呪術師なんてやらされているんでしょう?』


「それはちが、」


『私も連れて行って欲しかった…。私は出来損ないだからって置いていって、今更連れ戻すの?そんなの自分勝手ですよ』


「待って。翼、落ち着いて」


これは並々ならぬ事情がある、そう悟った野薔薇は、恵に合図して部屋に戻る。
こういった空気の読めるところが翼に懐かれた理由のひとつだろう。


「そもそも翼は勘違いしてる。まず五条先生は翼の存在すら知らなかったんだ。双子の妹がいることしか伝えてなかったしな」


『じゃあどうして…』


「君のお父さんが隠していた、という事だよ。


彼の性格から考えて、何の理由もなしにただ娘だからって大切に育てるなんて有り得ない。つまり、翼には何かしらの特別な力があるってこと。
それについては何も分かってないから力を貸してほしいんだ。いいかな?」


(貴方は、それだけじゃないのに……でも、)


『恵くん』


「俺は翼がしたいようにすればいいと思う。彼奴のところに戻るのは嫌だけどな」


『! じゃあ私は恵くんと一緒に居ます。お父様を悪いとは言えないけど、一番信頼できるのは恵くんだから…』


それを聞いて、嬉しそうに頭を撫でる五条。


子供じゃないので、と身をよじって逃げる姿はやはり恵に似ていて。


絶対に幸せにしてみせる。


そう心に決めるのだった。

たとえ暗がりであったって3→←たとえ暗がりであったって



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ノンノン(プロフ) - 紅葉さん» 返信遅くなって申し訳ありません。面白いと言って頂けて嬉しいです!更新頑張ります!! (2020年1月26日 14時) (レス) id: 4f5d0a225d (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - とっても面白いです!!これからも頑張ってください (2020年1月8日 13時) (レス) id: a96e485a5e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ノンノン | 作成日時:2019年12月16日 17時

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