バレンタイン番外編: とろけそうなほど甘い。拾 ページ19
・＊・＊・
…本当は、“さぷらいず”で紅丸さんに渡したかったのですが…
もう、そのあげる本人にもバレてしまいましたし…
あげちゃおうかな…。
私を押し倒して、私との顔の距離を近づける紅丸さんの胸板をとんとんと叩いた。
紅丸さんは少し疑ったような、悲しそうな…そんな表情をして一旦二人で起き上がった。
「…んだよ。」
『えっと…はい。』
私は別にもう誤魔化しても無駄なので、ワンピースに入れてあるちょこが入った箱を取り出し、紅丸さんに向けて差し出した。
「？…なんだこれ。」
『…ちょこです。』
「は？」
予想通り、なんだそれ。と言うような顔をした紅丸さんに私は続けた。
『えっと…知らないかもしれないんですけど、もうすぐ“ばれんたいん”っていう日があって…、
女の人が、その…好きな男の人にちょこっていうものをあげる日…、なんですよ…？//』
『それで実は今日、これを第8の茉希ちゃん達と一緒に作ってて…本当は“さぷらいず”っていうので渡したかったんですけど…。』
嘘ついちゃってごめんなさい。と、私は頭をぺこっと
下げて謝った。
紅丸さんは当然こういう“いべんと”を知らないのは分かっていたけど、一から全部教えるのは流石の私も小っ恥ずかしくってたまらなかった…。
「お前…、これを俺の為に作りに第8に行ってたのか…？」
『えっ…？は、はい！えっと…紅丸さんのだけじゃなくて、他の皆んなの分のちょこも作りに…』
ずっと差し出した縦長の青い箱を見つめる紅丸さん…。
…やっぱり、私が作ったものとはいえ、甘いもの苦手って言ってたし、食べたくなんかないですよね…。
絶対食べてくれると思い込んで、自意識過剰になりすぎた自分は馬鹿みたいだ。
『えっと…ごめんなさい紅丸さん。やっぱり甘いものは苦手ですよn…』
引きつった笑顔で続けようとしたら、紅丸さんが箱に手を伸ばし、箱を手に取った…。
目の前の状況に目をぱちくりと瞼を動かすと、紅丸さんが淡々と箱のらっぴんぐされた紐リボンをしゅるると外していた。
いや、その顔一体なんなんですか！！どんな感情！？
逆に気になるっ…！！
「……は…むっ…」
『…！！』
何か文句一つ言って拒否されるか、文句一つか二つ言って食べてくれるかと考えていたら…
『(たっ、食べた…！？？////;;)』
というかなんなんですか「はむっ」って！！いつもそんな声出さないのにそんなっ…！
あぁっもう！頭の中がまとまらない！！私の恋人が
可愛いしかっこいいしもう辛いっ…！！！/////
【注意!】バレンタイン番外編: とろけそうなほど甘い。拾壱→←バレンタイン番外編: とろけそうなほど甘い。玖
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 82人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いあ。(プロフ) - 夢主のラッキースケベられ発動(紅丸相手の時だけ)が見たいです！で、治った時に紅丸が今まで我慢したんだから……的なのが……(趣味丸出しですw)これからも頑張ってください！Twitterフォローしました！ (2020年2月27日 1時) (
レス) id: 66609dd94a (このIDを非表示/違反報告)
イルカ(プロフ) - リクエストってしていいんでしょうか？ (2020年2月22日 22時) (レス) id: 55fd3da7df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2020年2月19日 8時
