埼玉合宿 4日目 ページ34
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「…え、ツッキー？」
「今日は黒尾さんもいるんですね」
お互いに先客がいると思っていなかったのか、驚いた顔をする月島と黒尾。
昨日から休憩の手伝いをしてもらっててと昨晩のことを黒尾に説明し、月島には黒尾も今日から加わるよと笑いかける。
「昨日は楽しかったですね」
「恋愛の話ばっかりだったけどね」
「え、キミたち恋バナとかするの…？」
どゆこと…？と混乱する黒尾は、ビュンッと勢いよく私の方を向いて説明を求める。
「…月島、菅ちゃんって
なんでいつもハイテンションなの？」
「僕にもわかりません」
「話逸らさなーい」
黒尾と目を合わせないように、私の隣に座る月島を見てそう話すと、俺も混ぜろよ〜と黒尾が言ってくる。
恋愛相談なら任せなさいと笑う黒尾を見て、そういえば好きな人いるんだっけと思い出した。
「恋愛の話は今日は禁止です」
胸がチクリと痛かった気もするが、すかさずそう二人の会話をぶった切ると、黒尾は不貞腐れたように仲間外れだと言っていじけ始める。
その後も三人で梟谷のバレー部事情で盛り上がっていると、月島がもうこんな時間かと立ち上がった。
「じゃあ、おふたりとも勉強頑張ってください」
「うん。ありがとー月島！」
「おやすみツッキー」
腹出して寝るなよーと最後まで黒尾は茶化すが、月島は華麗に無視して扉を締めようとする。
そんな二人のやり取りが面白くて一人で笑っていると、あ、と月島は何か思い出したように動きを止めて、そういえば…と話を切り出した。
「一条さん、例の話ですけど
その人とキス…してみたかったですか？」
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作者名：西川あや | 作成日時：2024年2月21日 11時
