053 発見 ページ3
「え、日向くんが迷子？！」
「あいつ途中で変な道入っていきました」
ほんっと、毎度毎度トラブルメーカーだよね日向くんは。
「朝ごはんできてるから、君たちは戻ってな。私が探してくるから」
「俺も探しますよ」
「大丈夫。日が強くなってきたから熱中症にならないうちに皆休憩して」
「俺、日向がどこではぐれたかは分かるんで、一緒に行きます」
「……そう？ じゃあ疲れてるところ悪いけど、お願いしていいかな」
「疲れてないっス！！」
「あ、うん、ごめん」
そんなこんなで今は影山くんとお散歩中。
日差しは強いが、風は気持ちい。
彼らが走っていた道は普通に道路でもあるので、車が走る。
丁度後ろから車が近付いてきて、端に寄ろうとしたとき。
「あ、危ないっス」
私が端に寄るより先に、影山くんは私の肩と腕を掴んでグッと引き寄せた。
ゴツゴツとした骨ばった大きい手だ。
「あ、ありがと……」
「ここ結構道狭いので、佐藤さんこっち歩いてください」
「おお、すまぬ……」
なんか普段まぬけなくせしてこういうときだけかっこいい子とかいるよね。
ギャップ萌えだよね。
急に恥ずかしくなってきたわボケ。
ここです、と影山くんが止まったのは二岐に分かれた道。
ここで違う方に行っちゃったのか。
「あ、あれ日向くんじゃない？」
「あのオレンジ野郎。何やってんだこんなところで」
「誰かと一緒にいる……？ ちょっと行ってみようか」
「ウス」
もうしばらく歩いてみると、横道に日向くんのオレンジ頭が見えた。
そちらへ近付くと、プリン頭の男の子が一緒にいる。
彼は私たちの存在に一早く気付いたが、後ろから来た同じジャージの大きい男の子と去って行った。
「おい、日向ボゲエ……」
「……げっ、影山……」
黒いオーラを発しながら日向くんにゆらりゆらりと近付く。
身の危険を察した日向くんは、咄嗟に私の後ろに回り込み私を盾にする。
やめろ。
「てめえ逃げんじゃねえボゲエ！！」
「お、おおおお落ち着けえ影山！ た、助けてえ、殺されるッ！！」
ちょっと私を挟んで追いかけっこしないでくれない。
犬かお前らは。
「ほら、ストップ」
「か、影山ストップだ！」
「お前が止まれコラア！」
「ひいっ、イヤだアッ！」
私の話を聞かない２人。いい度胸だ。
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ぴえん - めっちゃおもろくてもうとにかく好きです。ー日本語が変なのは気にしないでくださいー (2020年8月3日 10時) (
レス) id: 243282b2cc (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - しらすパンさん» ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。頑張ります！ (2020年5月31日 23時) (レス) id: c8d57ac98d (このIDを非表示/違反報告)
しらすパン(プロフ) - とても面白くて一気読みしてしまいました!!続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2020年5月29日 21時) (レス) id: d0609b57e9 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - みずきさん» ありがとうございます。今この時世ですからね、お互いステイホームで頑張りましょうね！ (2020年5月17日 19時) (レス) id: c8d57ac98d (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - コメ失礼いたします！一からすべて読ませていただきました。とてもおもしろかったです！体調に気をつけて更新頑張ってください。応援しています！(*´∀｀) (2020年5月17日 0時) (レス) id: bace071e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西 | 作成日時：2020年5月16日 21時
