トリップしてきた2人の女子が幼少期から進めていくとこうなりました

春　第3話　ムカつく奴を一度はボコりたいのは万民共通 ページ35

見張りを倒したせいか地下牢内に人がいない
慎重に進んでいくうちに人の話し声が微かに聞こえた
2人、3人,,,いやもっといる
はあ、カーズ様や獣の呼吸漆の型みたいに体温とか空気の対流とかで人数把握出来たらいいのに
などと言うとるバヤイではなく、会話を聞かないと
柱の影に隠れつつ、耳をそば立てる
地下牢の仕組み自体、城の見取り図があったから大体は把握している(古い地図だったから増築があったかどうかは知らんけど)
　
全員奥の広い部屋にいるようだ、全員会話に集中しているようでまだ気が付いていないようだ
他の部屋を見るとなんか工具だったり刃物だったり、拘束器具があったりと、うん、悪趣味!!
他に武器が欲しいけど、下手に気が付かれるとまずいから我慢しよう....うん、血の匂いひどいし
ああ、さっさとあかね先生救助して帰りたい、屑に構う余裕なんてうちには無えんだよ

「ほらぁ、もう吐いちまえよ」
「楽になりてぇんだろ？」
「お前の弟子たちも直ぐに送ってやるからなあ」

うっわ、よくアニメとかでムカつくモブキャラが言ってるムカつくセリフ(大事なことなので2回言った)
しばらく様子見の為に聞いていたが、これを延々と耐えてきたあかね先生を思うと、だんだん怒りが込み上げてきた
真剣の柄を掴みすぎて軋んだ音が聞こえる

もう我慢の限界だ

コンコンと入口の柱をノックする
「「「「「「誰だ」」」」」」
部屋を見渡すと、まあ人が多い多い。男性10名に女性らしき人が4名ほど？
左端の壁に手枷足枷をつけられて、所々傷だらけのあかね先生がいた
普段のあかね先生ならこの手枷足枷はどうってことは無いが、弟子や塾を人質に取られていたのだろう、抵抗していなかった

「....その先生の二番弟子、桜雪雪時。大切な人を取り返しに来た只の狼だ」
ようやく声を絞り出せたが、怒りで頭がどうにかなりそうだった。
大切な人をこれでもかと傷つけて侮辱する、人間以下動物未満の最低最悪の下衆野郎だ
「あらら、子供が迷い込んだのか？、今取り込み中だからとっととくたばれガキが」
見下しているのだろう、ずっと顔を二やつかせて話している、気持ちが悪い
数人近くによってきた

(雪時)「先生ー、すみません、先生の見せ場無いかもしれませんがいいですか？」
(あかね)「仕方ありませんね、ちゃんと成仏させてあげなさいね」
「だまっとけ！」
一人があかね先生を殴った
もうこれで完全に堪忍袋の緒が切れた

春　第4話　アドレナリンとアナドレナリンは混同しがち→←春　第2話　なんだかんだで復讐に目が行く

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