ウチの子【K.Ninomiya】 (ページ9)

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あれやって ① ページ9

ある日の夕方。
仕事が終わってメンバーの誰よりも早く楽屋を出て、マネージャーの車でまっすぐ家に帰る。

マネ「お疲れ様でした。明日は午前中はオフですので、ゆっくりお休みになってくださいね。14時に迎えに来ますので。」

「了解、ありがと。また明日ね。」

車を降りて、エレベーターで24階のボタンを押す。

目的の階に着いて、カバンの中にある鍵を手探りで探しながら、自分の部屋の前へと向かって歩く。

一番角の部屋に着いて、鍵を入れて回す。

扉を開けて、鍵をカバンに戻しながら「ただいま～。」と中へ入る。

するとすでに目の前にはニカッと笑うAの姿。

A「かずくん！おかえりなさい！」

そうやって両手を差し出して、カバンを受け取ろうとしてくれる。

そんなAの何気ない行動が新婚さんみたいで嬉しくて、お言葉に甘えてカバンを差し出す。

「どうしたのよ？お出迎えが早いのね。」

A「だって、かずくんの歩く音聞こえたから！リビングにいると聞こえないけど、仕事部屋だとよく聞こえるの、廊下の音！」

「ワタシ、そんなに特徴あります？」

A「んふ！ありますとも♪ メンバーのみんなもわかるんじゃない？かずくんの足音♪」

自慢げな顔してリビングに向かうAを見て、なんだか嬉しくたなった。