�� ページ30
先週の日曜日。
仕事を終えて家に帰ってくる。
「ただいま〜。」
A「かずくん、おかえりなさい(笑)。」
何故か少し笑い気味のAにお出迎えされる。
「何？何でちょっと半笑いなのよ？(笑)」
A「え？何でもないよ？(笑)」
そう言っていつも通りカバンを受け取り、リビングへ向かうA。
その後をついて行くワタシ。
ソファを背もたれにしてふかふかのラグの上に座る。
そうするとカバンをかけたAも、俺の隣にやってきてちょこんと座る。
…で、何やら俺の顔をじっと見てる。
「何よ、人の顔をじっと見つめちゃって。」
A「かずくん、そっくりだね！」
「そっくり？何に？」
A「ルーさん！！」
あぁ、なるほど。
そういえば今日はニノさんの放送日だったな。
それに気付いて納得。
Aを見ると満面の笑みで俺を見つめてる。
「見たんだ？そんなに似てますかね？」
A「似てますとも！もうね、かずくんがルーさんにしか見えない！(笑)」
「おいおい…ワタシは"藪からスティック"とか言わないからね？」
A「言わないの？」
「言わないわ！」
A「じゃあ、ルー二宮に…」
「ならないわ！」
全力で否定すると、キョトンとするA。
でも…しばらくするとまた笑い出す。
「もう！ワタシはルーさんじゃないからね？二宮和也だから。あなたもよく知ってるかずくんですよ？」
A「それはわかってるよ(笑)。でも…」
「もう黙ってもらえます？」
そう言ってAの唇を塞ごうと、顔を近づける…
A「……ふはははは。ごめん！ダメだ！どうしてもルーさんに見えちゃう！」
「…………。」
マジか。
そんなにツボなの？
これ、一生キスとかあんな事やこんな事が出来ないパターン？なんて不安が押し寄せる(笑)。
結局、この日から今日に至るまで、Aは俺の顔を見るたびに「ルーさん、ルーさん」って言うから、本当にキスすらしてなくて…。
正直、欲求不満です(笑)。
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作者名：NinoNino | 作成日時：2016年4月29日 2時
