ウチの子【K.Ninomiya】 (ページ32)

今日:7 hit、昨日:2 hit、合計:166,746 hit

◯＋◯＝最強 ① ページ32

「ただいま～。………マジ？」

今日はバラエティの収録。
予定通り終わって、予定通りの時間に帰宅。

で、今帰ってきたわけだけど…。

玄関には靴が2足あるのよ。

1つはAのね。
けど、もう1つは…。

……ガチャ。

A「あ、かずくん！おかえりなさい！」

「あ、うん。ただいま。」

A「ピッタリ、予定通りだね！ごはんもう出来てるよ～！食べよ？」

そう言いながら、いつも通りカバンを受け取りリビングへと慌ただしく戻っていくA。

「はぁ～……。」

ついこの間までルー問題でAがちっとも相手にしてくれないから、今日こそは！と思ってたのに。

トボトボとAのあとをついていく俺。

リビングに入るとAとは違った声に出迎えられる。

和母「あら、和也。おかえり。」

俺は顔を見るなり、

「だから母ちゃんさぁ、いきなり来んなよ。」

そう言い放つと、みるみる悲しそうな顔になってAにすがりつく俺の母親(笑)。

もちろんそんなのはこの人の演技で。

和母「Aちゃん！せっかく来たのにこの言い草！母ちゃん悲しい！傷付いた！泣いちゃう！」

Aは"かずくんヒドイですね～" って母ちゃんの背中をスリスリしてる(笑)。

和母「せっかくAちゃんと和也の大好きなハンバーグ作ったのに、そんな子には食べさせてあげないんだから！」

「だぁ～！もう、わかったから！俺が悪かったよ！」

そう言うと母ちゃんは満足そうにニンマリ笑って、Aと"母ちゃん勝った～！" ってガッツポーズしてる。

…適当にやり過ごして、早く帰ってもらおう。
そう思って、手を洗ってから食卓についた。