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任務 ページ5

ボスの部屋へと辿り着き、JACKが目の前の扉を開ける。

そこは昨日も来た部屋。

いつもと変わらず、部屋の奥に机があり、その上に並べられた書類と睨めっこする、ボスが。

ただ、いつもとは違い、ボスの隣には見知らぬ男が。

どこかで見た気がしなくもない。

誰だか思い出せずにいると、俺の隣に立つKINGに囁かれた。

「あれってさ、俺の見間違いじゃなければ、、、総理じゃないか?」

そう言われてようやく思い出す。

そうだ、あれは総理に違いない。

だが、何故総理がここに居るのか全く分からなかった。

「ようやく揃ったね。
君たちも彼の事は良く知っていると思うが、今回の重要任務は、彼からの依頼だ。
なので、彼から説明を受けてもらう。」

「初めまして。
君達に依頼する内容だが、この人をね。
お願いしたいんだ。」

そう言って、総理は一枚の写真を見せた。

「あの、まだ子供ですけど?
ホントにこの子で合ってます?」

写真を見たQUEENがそう聞くのも無理はない。

今までのターゲットとなった人物は、大体が男の人だ。

女であっても、二十歳を優に越えている。

それが、どう見てもこの写真に写っているのは子供だ。

学校の帰り道だろうか、ランドセルを背負って、友達と話をしながら笑い合っている女の子の写真だ。

「そうだ。
この子を殺って欲しい。
それから、この事は他言無用でお願いしたい。」

「あ、あの!
何故、この子なのか、、、総理が何故、この子を、消して欲しいのか。
説明して頂けませんか?」

納得がいかないのか、QUEENが説明を求める。

だが、納得がいかないのはQUEENだけではない。

KINGやJACK、俺だってそうだ。

何故子供を狙うのか、そして何故、総理が直々に依頼してくるのか。

理由にもよるが、知れば多少覚悟は出来るかもしれない。

「それは言えないな。
君達が知らなくていい事だ。
詳しい説明なんか無くとも、君達は依頼された任務に専念すればいい。
写真は置いていくから、後はよろしく頼んだよ。」

QUEENの肩を叩きながら、それじゃ、とボスに軽く会釈をして、総理は部屋を出て行った。

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作者名:童子 | 作成日時:2019年10月25日 8時

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