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失敗 ページ26

「ちっ。
アイツら、気付きやがったか。」

気付かれた事に苛立ち、舌打ちをした。

『舌打ちしないの!
スペードだけでしょ?
バレてるの。
僕とハートが撒かれないよう、着いて行くからさ。
怒んないの。』

ダイヤの声が、スペードの片耳から聴こえてくる。

「撒かれる訳無いだろ?
俺を誰だと思ってる?」

『トランパーの四天王に一番近い存在で、何があってもバイクにしか乗らないスペード。
違った?』

「そうだけど、もっと言い方ってもんがあるだろうよ。
ハートはその辺気を付けないとさぁ。」

『ごめんごめん。
だけど悪気は無いの。
だから頑張ってね。』

それだけを言い残し、通信が切れた。

「ハートの奴、訳分かんねーんだよ。」

ポツリと呟き、スピードを上げた。

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作者名:童子 | 作成日時:2019年10月25日 8時

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