調査 ページ19
−そして現在−
「上手く撮れてるだろ?
ほら、お前も見るか?」
自慢気に、暗殺したように偽装を行ったという写真を、JACKが見せてくる。
「見ない。
私は今死んでないけど、死んだ様に見える写真なんて、本人が見たがると思う!?
それも、勝手に撮られた物なんて。
普通は見たがらないよ?」
「そうか。」
偽装した写真を仕舞う。
「それより、俺達はこれから報告へと行かなきゃならない。
お前は此処で大人しくしてろ。」
ACEがそう言って、出て行こうとした。
「待って!」
「何だ?
まだ何かあるのか?」
ACEが振り返り、言う。
「偽装したとはいえ、私は狙われているんでしょ?
一人にするの!?」
「此処はJOKERさんの所だ。
そう簡単に誰かが入ってくる事はない。」
安心しろ、とACEは言うが、安心なんて出来ない。
かと言って、ACE達の事も信用は出来ない。
「JOKERさんって、誰?」
「JOKERさんは、俺達が所属する組織に居た人だ。
今は引退しているが、俺達と同じ暗殺者で、事情を全て知っているから、お前を守ってくれるだろう。」
ACEがそれだけ言い、皆出て行く。
周りを見渡すが、JOKERさんなんて人は居ない。
それどころか、私以外一人も人が居ない。
「JOKERさんなんて居ないじゃない。
嘘つき。」
ポツリと呟いた。
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作者名:童子 | 作成日時:2019年10月25日 8時