総理 ページ43
−QUEENをAの隠し場所へと送った後のアジトでは−
｢QUEENも居た方が良いんじゃない？
これからどうするか、計画するんでしょ？｣
そうは言ったものの、ACEに必要とされていなかった事が分かった時から、JACKに覇気が感じられない。
｢JACK、落ち込むのはそれくらいにして。
そろそろ切り替えろ。｣
｢そんな事、KINGに言われなくても分かってるよ。
で、QUEENはどうするの？｣
｢QUEENには、全て話している。
だから今、別の場所に居るんだ。｣
そう言って、ゼロは地下を指差す。
｢地下？
に、居るって事か？
それにしては、気配が感じられないが？｣
｢違うよ、KING。
ゼロは、地下にある、別の場所へと続く扉を指差してるんだよ。
ま、それは置いといて。
これからトランパーと、どう対峙していくか。
二人にも話しておかなきゃね。｣
そのまま、座ってとサードに促され、近くの椅子に座る。
｢どこから話そうか。
そうだなぁ、まずは俺達が何故、トランパーを裏切ったのか、そこから話そうか。｣
そう言って、サードは丁寧に説明してくれた。
そして、トランパーの企み全ても。
簡単に纏めると、トランパーの創始者は、日本がより平和になる為に、邪魔する者を暗殺していく。
それが当初の目的だった。
だが、二代目に代わった途端、その思想が崩れた。
二代目は、自身が出世する為、邪魔になる者を殺すようになったと。
その邪魔者が、トランパーに居る暗殺者全員。
だから、ゼロ達は助けようとしていた。
然し、矛盾点が幾つかある。
自身の出世の為と言うが、トランパーの二代目に就任した時点で、出世している事になるんじゃないか？
それに、国の平和はどうでもいいと考えているなら、何故総理の依頼を断らなかった？
まだ何か、裏がある様な気がしてならない。
｢ふっ。
やはり、面白くなりそうだ。｣
｢KING？｣
JACKが俺にそう聞いた瞬間、別の場所に居たQUEENが、血相を変えて現れた。
｢テレビ！
テレビ見て！！
早く！！｣
相当急いできたのだろう、息が上がっている。
｢テレビ？｣
そう言って、ゼロがテレビをつけた瞬間、俺の中で、全てが繋がった。
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作者名：童子 | 作成日時：2019年11月3日 17時
