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同胞 ページ34

私はサードから全てを聞き、S-A側に付く事を決意した。

そして、この事がまだトランパー側にはバレていない為、スパイとして居座り続ける事になった。

「それで私はトランパーで得た情報を、報告に来たって訳。」

「成程な、、、。
スパイになった事で、他の奴にはバレてないのか?」

「一日やそこらでバレる様じゃ、私はQUEENになってないから。」

「そろそろ戻らないと、そのQUEENでもバレちゃうよ?」

薬を持ってきたサードが、時計を指差す。

「あ、ヤバ。
じゃあ、次は三日後に来るから!」

手を振りながら、QUEENは部屋を後にした。

「来たのはQUEENだけか、、、。」

そう言うと、ゼロは薬を口に入れ、水を含んだ。

「そりゃあね。
あの時、JACKやKINGは、ゼロと殺り合ってないから、ゼロの話は聞いて無かったみたいだし。
ACEは、、、俺らを恨んでそうだしな。
QUEENがこっちに付いてくれるだけ、マシだと思わないと。」

「確かにそうだ。
でも、トランパーに居る暗殺者全員を、助ける事が出来ないと意味が無い。」

そう、あのボスの思い通りにはさせない。

暗殺者とはいえ、全員を見殺しになんか出来ない。

俺達が助けないと、誰も助けてくれないだろう。

俺は、強く手を握り締めた。

「ゼロ、気を張りすぎだよ?」

サードが握り締めている俺の手を見て、包帯を取りに行く。

握り締めた手を開いた時、爪が食い込んだのか、布団にまで血が滲んでしまっていた。

「ははっ。
これじゃ治るものも治らないな。」

悔しい。

全員助けるって息巻いたくせに、四天王すら落とせないなんて。

けど、必ず救う。

俺達が、全員を。

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作者名:童子 | 作成日時:2019年11月3日 17時

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