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「楽しかったね、あのブランコ。
途中で落ちるかと思った。次は何に乗る?」
そんな簡単に落ちたらもう何人も
犠牲者出てるから。
ていうかもう次の乗り物乗るつもりなの?
どんなに元気なのよ萌ちゃんは
「流石にもう疲れたよ。ちょっと休憩
しない?お腹も空いてきたしさ」
そう言う裕太に、萌ちゃんは不満そうだけど
萌ちゃん以外の四人はもうお腹がペコペコ
だったから腹ごしらえをしにレストラン
へと向かった。
「うんまー。このハンバーガー凄く
美味しいんだけど」
「本当に子どもみたいだよね萌って。
こんな萌、あの男子達が見たらどうなる
んだろうね」
きっと萌えまくるんだろうな。
あんなにはしゃいで、こんなに
幸せそうにハンバーガーを頬張ってる
んだもん可愛いーってひたすら連呼
しそうだな。
「なんかね、私この4人にはありのままの
自分でいられるんだよね。
友達とか今まで出来たこと無かったから、
今が凄く幸せで、だけどもうこのメンバー
でいられるのも
「萌、もうそれ以上は言わないで」
席を立ち、大声で萌ちゃんを叱る杏奈。
きっとその先に言われることが分かって
いて、私にこんなところで辛い思いして
欲しくないって思ってるんだろう。
「ごめん」
「萌ちゃん、次なに乗る?」
こういう雰囲気が嫌いだから私は
極力明るく萌ちゃんと接した。
でも、やっぱり辛い。
久しぶりにこんな気持ちになった。
まだ皆と一緒にいたいし、萌ちゃんと
仲良くなったのも最近なことなのに。
後一週間。
皆と離れたくない。
もう泣かないって決めたのに、
私は皆に見られないように
静かに涙を流した。
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作者名:みや | 作成日時:2018年6月10日 23時