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始まりの物語 ページ2

黒。




黒。




黒。



ただただ真っ黒の視界。

そして、下へ下へと落ちてゆく浮遊感と共に、真っ黒だった視界は真っ白になる。

浮遊感が止まる頃には目の前の白い景色にどこかの部屋が浮かび上がってきた。


普通のベッドに、本がぎっしり詰まった本に、ソファが敷いてある椅子に、本が置かれた机。至って普通の子供部屋だ。




『……!』



…この場所、見たことがある。





目の前に広がった見覚えのある子供部屋。





────それは自分の家の自分の部屋だった。



『……あぁ…そっか…そうだった…』



──私は"ここ”に住んでいた。






苦しい、苦しい。息が苦しい。呼吸が出来ない。息を吸っても入ってくるのは水だけで、息を吐いても口から出るのはあぶくだけだ。


…あぶく…?



揺らめく視界の中で、目の前が鮮やかな水色になる。ちょうど水の中から空を見上げているかのような、鮮やかな水色。



コポコポとあぶくがたちのぼる。まるであぶくに包まれているかのように、とても暖かい。




私は、ゆっくりゆらゆらと花びらが落ちるように水のなかへ落ちて行った。

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桜うさぎ - めっちゃ面白いくてすぐに全話読みました!!次のお話待ってます!!頑張ってください!! (2月6日 16時) (レス) id: 0c095cdac6 (このIDを非表示/違反報告)
ルイーザ(プロフ) - 晴れ猫さん» 晴れ猫さんコメントありがとうございます。こんな拙い小説を一気に読み進めてくださるなんて…嬉しいです。ゆっくりと更新していくので応援していただければ嬉しいです! (2022年4月6日 2時) (レス) id: 2d3f85be95 (このIDを非表示/違反報告)
ルイーザ(プロフ) - はっぱさん» はっぱさん、面白いなんて言って頂きありがとうございます、嬉しいです…。応援もありがとうございます。頑張らさせてもらいます!! (2022年4月6日 2時) (レス) id: 2d3f85be95 (このIDを非表示/違反報告)
晴れ猫 - めっちゃ面白かったです…!一気に読み進めちゃいました笑(≧∇≦*)気ままに更新頑張ってくださいね〜。ヾ(o´∀`o)ノ (2021年10月3日 13時) (レス) id: 6d331d87b0 (このIDを非表示/違反報告)
はっぱ(プロフ) - とても面白くて、一気に読んでしまいました!!更新大変だと思いますが、頑張って下さい!応援してます!! (2021年7月20日 13時) (レス) id: c56a6257a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルイーザ | 作成日時:2019年11月7日 23時

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