紳士と蛮人 ページ28
殺される━━そう思ったのだが、グリンデルバルドは私の顔を持ち上げ、話し続けた。
グリンデルバルド「安心しなさい。私は君を殺したりはしない。私には君が必要だ。そして、君も私を必要とする。その日はそう遠くない。…もし、君が私の助けが必要と感じたなら、これを握りしめるといい。いつでも君の元へ駆けつけよう。…それと」
グリンデルバルドは私の首にペンダントをかけた。そして、手に持っていたニワトコの杖の先を私の首にあてる。
『━っ！？』
直後、流れ込んできたのはひどく冷たいナニカ。それは、首から全身を回って体が一気に冷える。目の前にはニヤリと嗤うグリンデルバルドが。
…怖い。
私はふらりとよろめいて、そのまま意識を失った。カランと杖が落ちた音が遠く聞こえた。
グリンデルバルド「…気を失ったか」
気を失った彼女を見て、男は…ゲラート・グリンデルバルドは嗤う。その顔は先程と違ってとても冷たかった。
グリンデルバルド「…お前はこれから利用価値がありそうだ。少しずつ、少しずつ私の魔力で蝕んでいってやろう。……せいぜい、私のためにその一生を捧げろ」
男は気を失った女を抱え、女の杖を拾い上げると姿くらましをして、ニュートの家まで飛んだ。そして、彼女を優しくベッドへ入れて、そして━━。
グリンデルバルド「………」
彼女の太ももへキスを落とした。彼女の白い肌に一輪の小さな赤い花が咲く。月明かりに照らされた男の顔は、先程と違い優しかった。
グリンデルバルド「…おやすみ、A。また会いに来るよ」
そして杖を振って、彼女をニフラーの姿へ戻すとニフラーの首に長すぎるペンダントの鎖が巻き付いた。グリンデルバルドはニフラーの首からペンダントを外し、先程拾った彼女の杖も取りだして、ニフラーのお腹のポケットへ入れた。
そして、パチンという音を出して消えた。
平成最後の投稿！
太ももへのキスの意味は「支配」。グリ様がキスするとしたらここしかないでしょ！って思った
紳士さと蛮人さをあますところなく発揮させたかった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 169人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ルイーザ - もちもちさん» ありがとうございます！ファンタビを見ていて、あぁーニフラーになってニュートと一緒にいたい…と思ったのがきっかけです笑 (2019年3月2日 19時) (
レス) id: 9b9c086320 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - 自分が二フラーになるというのは斬新なアイデアですね！！！ (2019年3月2日 11時) (レス) id: 1a117e39f3 (このIDを非表示/違反報告)
ルイーザ - かなとさん» 外しておきました。ご指摘ありがとうございます。 (2019年3月1日 17時) (レス) id: 9b9c086320 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読んでオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月1日 16時) (レス) id: 32a3956d03 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ルイーザ | 作成日時：2019年3月1日 14時
