24 立花side ページ25
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若武たちがAちゃんを助けてから1週間が経った。
精神的なショックからかAちゃんは目を覚さない。
黒木くんからその時の状況を簡単に説明してもらったが、Aちゃんの体にできたアザや傷はとても痛々しかった。
こんなに可愛いのに、こんなに傷ついてる。
思わず目を背けたくなる。
7人で順番にお見舞いに向かう。
今日は、私の番だ。
お見舞いの花と、果物を手に玄関に向かう。
「ママ、Aちゃんのお見舞いに行ってくるね」
「いってらっしゃい」
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病室は個室で、Aちゃん1人が窓から差し込む暖かい日差しに照らされていた。
光に照らされるAちゃんはとても美しかった。
花を花瓶に入れて幾つかの果物を棚に置いて椅子に座る。
そっと、Aちゃんの手に触れてみる。
触れた手からは温もりを感じ、彼女が生きていることを実感する。
「辛かったよね、
苦しかったし痛かったよね。
でも、私はAちゃんに起きててほしい。
一緒に話したり、事件を解決したい。
そう思ってるのは、私だけじゃないよ。
若武も、黒木くんも小塚くんも、
翼も忍も、
上杉くんだって、みんな、そう思ってるよ。
だからさ、早く起きてよ。
前みたいに笑ってよ。私、Aちゃんの笑った顔、大好きだよ?」
目が潤むけど、溜まった涙が溢れないように、必死に堪えた。
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上杉side
Aの見舞いに来て、病室のドアに手をかけた時、
中に立花の姿が見えた。
そうだ、今日は立花が来る日だった、と後から思い出す。
「辛かったよね、苦しかったし痛かったよね。」
そう、Aに立花の声に思わず目を伏せる。
そして、続くその言葉を聞く。
「私、Aちゃんの笑った顔、大好きだよ?」
そう言って俯き、唇を噛み締めた立花。
入るタイミングを見失っていると立花がふと顔を上げ、驚いたような顔をした。
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さや - スピカさん» 全然大丈夫ですよ!ありがとうござます!!更新頑張ります! (2020年4月4日 6時) (レス) id: 67953ae0b0 (このIDを非表示/違反報告)
さや - 舞さん» ありがとうございます!更新速度があまり速くなくてごめんなさい(><)なるべく速くできるよう、がんばります! (2020年4月4日 6時) (レス) id: 67953ae0b0 (このIDを非表示/違反報告)
さや - いろはすさん» ありがとうございます!!頑張ります! (2020年4月4日 6時) (レス) id: 67953ae0b0 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ - 間違えて二回同じコメントしてしまいました…!すみません(_ _) (2020年4月2日 10時) (レス) id: 7af9cb9d28 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ - 好みすぎる〜〜!!すごく続きが気になります・・・!!更新、待ってます!!(*´ω`) (2020年4月2日 10時) (レス) id: 7af9cb9d28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さや | 作成日時:2020年3月21日 14時