三ツ谷隆 ページ10
駆け出しのデザイナー。
本職一本で生活できるほど、この世界は甘くない。
お父さんの会社でバイトをしながら
私は、夢を追い続けている。
そんなある日。
社長室に、誰もが目を引くであろう、花柄のワンピースが。
「パパ、これどうしたの？」
「ん？あぁそれね！今度のトレンドファッションの記事に載せるやつだよ」
目が離せなかった。
色使い、生地、バランスの良い柄の配置。
それと同時に、自分はまだまだだと、現実を突き付けられた。
「素敵…」
「すごいよなぁ、パパも感動したよ」
「デザインは誰が？」
「これから来るよ」
パパが言い終わらない内に、ドアをノックする音。
「失礼します」そう言って、入ってきた人に釘付けになった。
「やぁ、座ってくれ」
「ありがとうございます」
耳障りの良い声。
この人が、このワンピースを…？
ソファに座った彼と、パチッと目が合った。
「娘のAですっ！」
「あ、娘さんでしたか」
優しく微笑んで、「三ツ谷隆です」と言った彼に恋をした。
「A、お茶を頼むよ」
「ハイ！」
「あはは、元気があっていいですね」
あれ、あれれ。
なんか、恥ずかしいぞ。
パパと三ツ谷さんは仕事の話を始めて、
私はパソコンをいじってるフリをし、三ツ谷さんを盗み見。
カッコイイな…。
「では、よろしくお願いします」
「こちらこそ、三ツ谷くんには期待してるよ」
立ち上がり、私にニコッと笑って部屋を出て行く。
衝動的に彼を追いかけた。
「あ！あの！」
ゆっくりと私を振り返り
不思議そうに、「ん？」と眉を動かした。
「え、っと…」
「どうしました？」
「いや、その…」
本当だよ！どうした私！
なんで引き止めた！？
「ワンピース…」
「ワンピース？」
「すっごい素敵です！！」
「……あ、社長室にあったやつ？」
クールに微笑んで、「ありがとう」って私の頭をナデナデ。
無意識な人たらしだな！？
「私もデザイナー目指してて…」
「そうなの？」
「はい、あの良かったら今度デートして下さい！」
支離滅裂！！
なんじゃそりゃ！！
何言ってんだ！私！！
「デート？」
「あ、ダメ…、ですよね、すみま、」
「いいよ」
「え！？」
「ん？どうした？」
「いいんですか！？」
「うん、デートしよ」
優しい笑顔に、胸の奥がキュッとなった。
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だいこん - えっすきすぎる、、、！！！場地さんのとこずっとキュンキュンしっぱなしで、、、！！！ほんと天才すぎますっ！！こんな神作を、、、、！！！✨✨✨ありがとうございますっ！！ (3月14日 21時) (
レス) @page28 id: fdeded875e (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 三ツ谷くん夢本当良きです! (2023年4月20日 10時) (レス) @page14 id: f3df519faf (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ - ドラケンくんで泣きました。今まで読んできた小説の中で一番キュンとしました。ほんとうにこんなにおもしろい小説を無料で読めるなんて贅沢です。ありがとうございます！！！ (2022年10月24日 11時) (レス) id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - もうなんなんですか!!天才ですね!!最高でした!!!ありがとうございます。 (2022年8月27日 21時) (レス) @page47 id: bd86862afa (このIDを非表示/違反報告)
睦月 - 初めまして！小説読ませて頂きましたが素敵な作品ばかりでした！キュンキュンしちゃいました（笑）個人的にはイヌピーとココが好きなので短編を書いてくださると嬉しいなぁとか思ってます。個人的な意見を言ってすいません(><) (2022年7月23日 2時) (レス) id: 3944e3eebe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：matsuri
| 作成日時：2022年2月15日 17時
