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それから数日後だった。
「A?」
「ソウヤ!久しぶり!」
「何やってんの?こんな夜に!」
「まだ八時だよ…」
もう本当にエンジェルだ!可愛い優しい!
「危ないよ!」
「仕事帰りなの!ソウヤは何してんの?」
「これから飲み会!彼女とデートしてたから途中参加なんだ」
ソウヤの幸せそうな笑顔に私もつられて笑う。
昔から変わらずマイエンジェルだよ!あんたは!
「Aもおいでよ!」
「いや、私は…」
「兄ちゃんもいるからさ!ね?」
半ば強引に腕を引かれ、飲み会強制参加。
座敷の席はすでに盛り上がっていて
女の子もチラホラ。
「え?ハゲA?」
「ハゲてないわ!」
「たまたま会ったんだぁ」
ナホヤの隣に座る女の子。直感で、あぁナホヤの事好きなんだなってわかった。
「A何飲む?」
「ビールで」
「なんかお似合いだね二人」
私を敵視しているのか、女がナホヤにくっつき私とソウヤを指さす。
「は?」って、素が出ちゃってるよナホヤ。
「え、いや俺は!」
「わー♡照れてるー♡」
女の茶化しは止まらず、私とソウヤはたじたじ。
「ナホヤも思うでしょー?」
「……あぁ、昔からお似合いだよこいつら」
「そうなの?」
キャッキャッ楽しそうに笑う女は
ナホヤにぴったりくっついて、頬同士がくっついちゃいそう。
……来なきゃ良かった。
「ナホヤはどうなの?この人!」
「は!?誰がこのハゲなんか!」
「えー♡ひどーい♡じゃあ私は?」
袖をクイクイ引っ張って
キス出来そうな距離まで近付いてる。
「可愛いんじゃね」
「やったぁ!」
女が勝ち誇った顔で私を見た。
ふとナホヤを見れば、
「なんだよブス」
「……っ、別に」
脈がないのはわかってた。
だけど、直接本人の口から聞くのは結構くるな…。
口悪いナホヤだけど、ブスは初めて言われた…。
隣の子に勘違いされたくない?私との仲を。
だったら、
「兄ちゃんひどすぎ!Aはブスじゃないよ!」
「ソウヤいいの!トイレ行ってくるね?」
「うん…気を付けてね?」
鞄を手に立ち上がる。
もう二度と、ナホヤの前に現れたりしないから安心して…。
「おい」
ナホヤの呼びかけには応じず座敷を出たところで、
ソウヤに「ごめん、帰るね」ってラインを送った。
お店を出ると外は雨。
良かった…。コレで頬を伝う涙を誤魔化せる。
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だいこん - えっすきすぎる、、、!!!場地さんのとこずっとキュンキュンしっぱなしで、、、!!!ほんと天才すぎますっ!!こんな神作を、、、、!!!✨✨✨ありがとうございますっ!! (3月14日 21時) (レス) @page28 id: fdeded875e (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 三ツ谷くん夢本当良きです! (2023年4月20日 10時) (レス) @page14 id: f3df519faf (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ - ドラケンくんで泣きました。今まで読んできた小説の中で一番キュンとしました。ほんとうにこんなにおもしろい小説を無料で読めるなんて贅沢です。ありがとうございます!!! (2022年10月24日 11時) (レス) id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - もうなんなんですか!!天才ですね!!最高でした!!!ありがとうございます。 (2022年8月27日 21時) (レス) @page47 id: bd86862afa (このIDを非表示/違反報告)
睦月 - 初めまして!小説読ませて頂きましたが素敵な作品ばかりでした!キュンキュンしちゃいました(笑)個人的にはイヌピーとココが好きなので短編を書いてくださると嬉しいなぁとか思ってます。個人的な意見を言ってすいません(><) (2022年7月23日 2時) (レス) id: 3944e3eebe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:matsuri | 作成日時:2022年2月15日 17時