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それでもいい。
彼女にしてもらえてるうちは、
イヌピーの隣にいたい。
そんなある日。
スーパーの帰り道、横からプップーとクラクションが鳴って、そっちに目を向ければ、
「久しぶり」
「あれ？ドラケンくん？」
バイクに跨ったドラケンくんが、私に微笑んでいる。
バイクを停めて、ガードレールを超え、私の元へとやってきた。
「送ってくか？」
「い、いえ悪いので！」
「荷物重くねぇ？」
「大丈夫です」
ビニール袋を大袈裟に持ち上げれば、「そっか」って笑った。
優しいな、相変わらず。
「そういや、明日暇？」
「予定は特にないです…」
「Aちゃんもオートレース見に行くか？」
「……も、とは？」
「イヌピーと行くから一緒にど？」
イヌピー！！
約束してなかった日に会えるなんて、嬉しすぎるぞ！！
「ぜ、ぜひ！」
「ハハ、んじゃ家まで迎え行くな」
「ありがとうございます！」
何着て行こうかな？今日はパックして寝よ！あ、新しく買ったアイシャドウ明日使お！なんて、完全に浮かれまくりな私。
翌日、玄関を開ければ、超絶不機嫌なイヌピーと、
「おう」と優しく微笑むドラケンくんがいた。
「お、おはよ…」
「……乗って」
「はい…」
メットを渡して、すぐに目をそらされた。
嫌だったかな…、ドラケンくんと二人で行きたかった…？
友人との時間まで、入り込むなんて図々しかったか…。
イヌピーの後ろに乗って、背中から感じる怒気。
信号待ちで横につけたドラケンくんが、
「寒くねぇ？大丈夫？」って聞いてくれて、泣きたくなった。
会場に着いてからも、イヌピーは私に見向きもしない。
その代わり、ドラケンくんが
「このバイクの部品非売品でさ」とか、色んな事を話してくれた。
レースが始まるまで、バイクを眺める二人に、
「トイレ行ってくるね」と告げ、その場を離れた。
トイレを出ると、壁にもたれ腕を組んだイヌピーがいた。
もしかして、待っててくれた！？
嬉しくて、顔が綻ぶ。
「イヌピー、」
「あのさ」
走って近付いた私に、腕を解いて怖い顔。
「ドラケンに気遣わせんなよ」
「……っ」
「何しに来たわけ」
「……ご、めんね…」
胸が痛い。
その時、おーいってドラケンくんが私たちを呼んだ。
「何でドラケン、」
「イヌピー…」
「何」
「今日で別れようね…」
「は！？」
好きになって、ごめんなさい…。
そう言った私に、イヌピーは固まっていた。
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だいこん - えっすきすぎる、、、！！！場地さんのとこずっとキュンキュンしっぱなしで、、、！！！ほんと天才すぎますっ！！こんな神作を、、、、！！！✨✨✨ありがとうございますっ！！ (3月14日 21時) (
レス) @page28 id: fdeded875e (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 三ツ谷くん夢本当良きです! (2023年4月20日 10時) (レス) @page14 id: f3df519faf (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ - ドラケンくんで泣きました。今まで読んできた小説の中で一番キュンとしました。ほんとうにこんなにおもしろい小説を無料で読めるなんて贅沢です。ありがとうございます！！！ (2022年10月24日 11時) (レス) id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - もうなんなんですか!!天才ですね!!最高でした!!!ありがとうございます。 (2022年8月27日 21時) (レス) @page47 id: bd86862afa (このIDを非表示/違反報告)
睦月 - 初めまして！小説読ませて頂きましたが素敵な作品ばかりでした！キュンキュンしちゃいました（笑）個人的にはイヌピーとココが好きなので短編を書いてくださると嬉しいなぁとか思ってます。個人的な意見を言ってすいません(><) (2022年7月23日 2時) (レス) id: 3944e3eebe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：matsuri
| 作成日時：2022年2月15日 17時
