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あれから何度も若くんから電話があった。
とても出る気にはなれなくて、無視を決め込む…。



一番見られたくなかった。
地味だった頃の私。



過去なんて、なくなればいいのに。



恥ずかしくて、若くんにはもう会えない。
“あんな地味だったのに、今弾け過ぎだろ”
とか思われてそうだし…。



“別れて下さい”



それだけ送って、連絡先を消した。




「お姉さん、一人?」




翌日、一人でいる空間に耐えきれず、近くのbarへとやってきた。


カウンターでお酒を飲んでいると
スーツを着た同い年くらいの男性が、声を掛けてきた。




「ハイ…」
「隣いいかな?」




返事をする前に、もう座ってるし…。
半分上の空で、男性の話を聞いていた。




「可愛いよね、お姉さん」
「……可愛い、か…」




思わず反応してしまう。

今を見たら可愛い。
過去見たら…?

きっとこの人だって、幻滅するに決まってる。




「良かったら今夜、」
「お兄さん♡」




……ど、うして…っ。




「この子が可愛い?んなわけないじゃーん♡」
「…え、あの…?」
「ねぇー?Aー?」




連日会うなんて、夢にも思わなかった。
取り巻きの女達が、私を見下すようにニヤニヤ笑ってる。


男性は、面倒ごとに巻き込まれたくないと言わんばかりに、去って行く。




「一人なの〜?あ、もしかしてフラれた?」




キャハハハって、店中に響く笑い声。
私…、何か悪い事しただろうか…。




「ねぇ♡昨日の彼紹介して?♡」
「……え」
「あんたより私のがお似合いでしょ?」




何も言い返せない。




「彼動揺してたよ?あんたの写真見て」
「……」
「何も言わずにお店出て行ってさ?かわいそ」
「…ぃ……な…」
「あ?聞こえないんだけど」




拳を膝の上で、ギュッと握りしめた。




「紹介は出来ない!」
「は!?」
「若くんに、あんたみたいな女は似合わない!」




優しい彼には、あんたみたいな女じゃなくもっと素敵な人がお似合いだ。


怒りに満ちた顔。
私の鞄へと視線が移動し、そのまま化粧ポーチを床へと叩きつけた。




「ふざけんなブス!調子乗ってんじゃねぇよ!」




ユウナの罵声を聞きながら
椅子から降り、散らばったコスメを拾う。



綺麗になりたいと思う事は、いけない事だったのかな…。
悔しくて、涙の膜が張る。



その時、



ボヤける視界に、スーッと差し出された綺麗な手。




「大丈夫か」
「……っ」




私はその手を取る事が出来ない。

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だいこん - えっすきすぎる、、、!!!場地さんのとこずっとキュンキュンしっぱなしで、、、!!!ほんと天才すぎますっ!!こんな神作を、、、、!!!✨✨✨ありがとうございますっ!! (3月14日 21時) (レス) @page28 id: fdeded875e (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 三ツ谷くん夢本当良きです! (2023年4月20日 10時) (レス) @page14 id: f3df519faf (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ - ドラケンくんで泣きました。今まで読んできた小説の中で一番キュンとしました。ほんとうにこんなにおもしろい小説を無料で読めるなんて贅沢です。ありがとうございます!!! (2022年10月24日 11時) (レス) id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - もうなんなんですか!!天才ですね!!最高でした!!!ありがとうございます。 (2022年8月27日 21時) (レス) @page47 id: bd86862afa (このIDを非表示/違反報告)
睦月 - 初めまして!小説読ませて頂きましたが素敵な作品ばかりでした!キュンキュンしちゃいました(笑)個人的にはイヌピーとココが好きなので短編を書いてくださると嬉しいなぁとか思ってます。個人的な意見を言ってすいません(><) (2022年7月23日 2時) (レス) id: 3944e3eebe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:matsuri | 作成日時:2022年2月15日 17時

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