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「Aちゃん？」
私を呼ぶ声に、二人が“ギロッ”って、効果音が似合う目つきで、マナブくんを見た。
「あ、っと…、その方たちは？」
「お、お兄ちゃん！」
「あ？俺、いつからお前の兄貴になったんだよ」
「テメェが誰だよ」
蘭はともかく、竜胆の怖い顔に一瞬身震いした。
だって私、竜胆にこんな目で、睨まれた事ない…。
「ね、ねぇ！蘭！もう用済んだんでしょ？とりあえ、」
「いつそんな事言った？」
「電話で言ったじゃん！」
用が済んだからいいって、電話切ったよね！？
「あれは、お前がどこいんのか聞く用が済んだって話」
「あ、へ、へぇ！」
「次、別の用出来たわ」
「ままま、まって」
蘭が、マナブくんの前に立ちはだかり、怖い顔で見下ろしてる。どどど、どうしよう！
「誰、お前」
「えっと…、」
蘭の後ろで、“かいしゃのひと”と、必死に口パク。
マナブくんは、蘭と私を交互に見て、困惑している。頼む！あのワードだけは、言わないで！
「今、合コ、ンで、一緒に、飲んで、て…」
「「合コン！？」」
うぉぉおおい！それだけは、言わないでほしかったー！兄弟息ピッタリですこと…。
「で？お前が、A狙ってんの？」
「えっと…」
「ちょっと！蘭！」
蘭の腕を後ろに引いても、ビクともしない。竜胆を振り返っても、視線はマナブくん一直線。
「死にてぇの？」
「ひっ、」
わかりやすく、ビビり散らすマナブくんが、不憫で仕方ない…。
「竜胆なんとかして！蘭が、ご乱心だよ！“らん”だけに！」
「A、ちょっと黙ってて…？」
渾身のボケを、優しい竜ちゃんに、軽くあしらわれたら、さすがの私も悲しい…。
「消えろ」
ひどく冷たい声が響いた。
蘭を見上げれば、人ひとり、平気で殺しそうな顔をしていて、ゾッとした。
「す、すみませんでしたっ」
「あ、マナブくん！待って！」
マナブくんを追いかけようとした瞬間、お腹に腕が回って、前につんのめる。頬をむぎゅっと潰されて、強制的に蘭と目が合った。
「なーにが、マナブくんだ」
「蘭、離して？」
「次はテメェの番だ」
「え？なにが？」
「喜べ、蘭ちゃんのお説教タイムだ」
「や、やだ！」
「たくさん、お話しようなー？」
「竜胆！」
頼みの綱の竜胆は、私の頭を撫でて、苦笑い。
「なんかあったら、間に入ってやるから」
何かある感、ムンムンでしょ！？
ていうか、なにかあってからじゃ、遅いよ竜ちゃん！
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hn(プロフ) - 最高に面白かったです！！！ (2022年10月6日 20時) (
レス) @page49 id: e0eb294673 (このIDを非表示/違反報告)
西姫(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです(*^^*)マナブ君も良いキャラで大好きです♡ (2022年4月4日 1時) (レス) @page49 id: 88164419ff (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 初めてコメントします！もうマジ泣きしてしまいました‼︎おまけめちゃくちゃ好きです！！！！ (2021年12月30日 8時) (レス) @page50 id: 8fb73b1872 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 完結お疲れ様でした。ずっと見てたのに初めてコメントします。毎回泣いたりニヤニヤしたりと感情が振り切ってました！素敵な作品をありがとうございました。竜胆くんの話も楽しみに待ってます。 (2021年10月12日 18時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - おまけめちゃくちゃよかったですー！！続編や番外編も見てみたいと思ってしまいました(/ω＼)素敵な作品をありがとうございました！！ (2021年10月12日 17時) (レス) @page49 id: 9c8bda99d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：matsuri
| 作成日時：2021年9月16日 18時
