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イライラが止まらねぇ。
血に染まった拳に、伸びてる男達。
なんだよ、もう終わりかよ。
「兄貴、やりすぎ」
竜胆の声すら、耳障りに感じる。
このイライラの原因も、解消で出来んのも、アイツだけ。
第六感は、本当に当たるらしい。
金曜会社まで迎えに行けば、休みだと言われ、毎日家を見に行っても明かりがつく事はない。
極めつけに、携帯も繋がらねぇと来たら、この怒りを喧嘩以外の、どこにぶつけたらいいのか、わからねぇ。
なんなの、マジで。
「竜胆」
「なに」
「いなくなる気がしたんだよ」
「……」
「最後会った時、様子おかしかったし」
テメェが来週まで待てって言うから、帰してやったのに。
お前のお願いだから……、聞き入れてやったのに。
prrrr
「兄貴、電話」
誰だよ、こんな時に。
殺されてぇのか。
「はい」
「蘭さん、すんません！至急お耳に入れたい事が」
「……」
「最近六本木付近で、灰谷兄弟を探してる男、」
「んなもん、ボコッて適当に転がしとけやいいだろ！」
「……っ！い、いえ！あの…それが…、Aさんを助けてほしいとか…なんとか…」
……Aを？誰だ、そいつ。
竜胆に視線を向ければ、怒鳴ったかと思えば、急に黙る俺を不思議そうに見ていた。
「次出くわした奴は、すぐ連絡入れるように伝えろ」
誰でもいい。
Aの情報をくれんなら、誰だって。
数時間後、下の奴からの電話で薄暗い路地裏へ。
男を見て、思わず声が出た。
「は！？」
「あ、の！Aちゃんが！」
下の奴らに囲まれ、立っていたのは、いつかの合コン男。
なんでお前が？
「手短に話せ」
男からの話を聞いて、唖然とした。
自宅に戻り、竜胆と酒を飲むが、お互い言葉が出ない。
最初に口を開いたのは竜胆。
「親の為に、お見合い結婚か……Aらしいな」
竜胆は俯き気味にフッと笑って、酒を転がす。
かと思えば、サッと真顔に戻って、Aには見せねぇ般若の顔で呟いた。
「ま、許さねぇけど」
竜胆は、一気に酒を飲み干し、テーブルにガンッと勢い良くグラスを置いて立ち上がる。
「さて、何から片付ける？兄貴」
「……中辻運輸か…」
おじさんの会社もなんとかしてやんねぇと。
これから少し、忙しくなるな。
んとに、手の掛かるちんちくりんだな。アイツ。
待ってろよ、A。
約束した通り、お前を苦しめるモンは、全部取っ払ってやる。
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hn(プロフ) - 最高に面白かったです！！！ (2022年10月6日 20時) (
レス) @page49 id: e0eb294673 (このIDを非表示/違反報告)
西姫(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです(*^^*)マナブ君も良いキャラで大好きです♡ (2022年4月4日 1時) (レス) @page49 id: 88164419ff (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 初めてコメントします！もうマジ泣きしてしまいました‼︎おまけめちゃくちゃ好きです！！！！ (2021年12月30日 8時) (レス) @page50 id: 8fb73b1872 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 完結お疲れ様でした。ずっと見てたのに初めてコメントします。毎回泣いたりニヤニヤしたりと感情が振り切ってました！素敵な作品をありがとうございました。竜胆くんの話も楽しみに待ってます。 (2021年10月12日 18時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - おまけめちゃくちゃよかったですー！！続編や番外編も見てみたいと思ってしまいました(/ω＼)素敵な作品をありがとうございました！！ (2021年10月12日 17時) (レス) @page49 id: 9c8bda99d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：matsuri
| 作成日時：2021年9月16日 18時
