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「何、泣いてんだよ」
「寝てなかったの…？」
「寝れるわけねぇ」
暗がりに目が慣れてきて、至近距離の蘭の顔に心臓バクバク。
「……泣いてないよ」
「ガキの頃から、泣くの我慢する時鼻すするんだよお前」
知らなかった…。クセって怖い…。
「蘭…、心配かけて、ごめんなさい」
「もういい」
「あと、嫌いって言ってごめんなさい」
「あれは傷ついた」
ふんわり、頭を撫でられて、優しい仕草に、また泣きたくなった。
「嫌いじゃない！蘭のこと！」
「知ってる」
「なんだかんだで優しい、蘭がすきだよ！」
……ん？あれ？
なんか告白みたいじゃない？これ！待って、違うの蘭！
必死過ぎて、サラッと好きとか言っちゃったよ！
「今のは違っ、」
「あんま可愛い事言ってっと襲うぞ」
「なな、なに言ってんの！」
「うそだ、バカ」
コツンとおでこがぶつかって、蘭が一息ついた。
私はというと、うそかぁって、少し落ち込んだ。
この際一回だけでも、抱かれてみたいなんて思っちゃったよ…。トホホ
「合コン、楽しかったか」
「うん、合コンマスターになれそうだよ私」
「んなもんに、なんじゃねぇ」
蘭が、ハハッて笑った。今日もお人形さんみたいに綺麗な顔で。
「マナブくん、竜胆と同じくらい優しかった」
「蘭ちゃんも、優しいだろ」
「マナブくんの次かな？」
「脱がすぞ」
「ウソデス」
いつも通りで安心する。なんだかんだで、蘭も大概私に甘い。蘭に本気で怒られたら、たぶんチビると思う。
「A」
「ん？」
「俺もすきだよ、お前の事」
「……え、」
「あんま心配かけんな」
「……あ、うん、ごめんね」
幼馴染としてって、わかってるのに、“すき”の一言に胸の奥がキュンとした。
「んじゃ、仲直りのチューして」
「おでこに？」
「それは、おやすみだろ」
「えっと…」
「もう、待てねぇ…」
頭を抱えられ、唇が重なった。角度を変えて何度も落とされる唇に、堪らず吐息が漏れた。静寂の夜に聞こえるのは、お互いの息遣いだけ。
どれくらいそうしてたんだろう。
離れた唇が銀の糸を引いて、蘭が私を見下ろした。
「ら、ん…？」
「誘ってんの？」
妖艶な表情で、私の顎に手をかけて、視線が唇に移動する。
ここで、蘭を受け入れたら、きっと情事後、虚しくなるに決まってる。
「おやすみする…」
「……ん、おいで」
おでこに口づけ合って、蘭の匂いに包まれれば、すぐに眠りについた。
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hn(プロフ) - 最高に面白かったです！！！ (2022年10月6日 20時) (
レス) @page49 id: e0eb294673 (このIDを非表示/違反報告)
西姫(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです(*^^*)マナブ君も良いキャラで大好きです♡ (2022年4月4日 1時) (レス) @page49 id: 88164419ff (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 初めてコメントします！もうマジ泣きしてしまいました‼︎おまけめちゃくちゃ好きです！！！！ (2021年12月30日 8時) (レス) @page50 id: 8fb73b1872 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 完結お疲れ様でした。ずっと見てたのに初めてコメントします。毎回泣いたりニヤニヤしたりと感情が振り切ってました！素敵な作品をありがとうございました。竜胆くんの話も楽しみに待ってます。 (2021年10月12日 18時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - おまけめちゃくちゃよかったですー！！続編や番外編も見てみたいと思ってしまいました(/ω＼)素敵な作品をありがとうございました！！ (2021年10月12日 17時) (レス) @page49 id: 9c8bda99d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：matsuri
| 作成日時：2021年9月16日 18時
