寝不足の影響 ページ27
ピピピピッ、ピピピピッ
けたたましく鳴る時計のアラーム音で目が覚める。
時計が示す時間は午前七時。カーテンの隙間から差し込む日の光が眩しい。
『……五月蠅い』
少し苛立ちながらアラームを止め、寝ぼけ眼を擦りながら身体を起こす。
昨夜に漫画の読み過ぎで遅くまで起きていた為、早起きは体力的に辛い。
大きく欠伸をしながらベッドから降りて立ち上がろうとすると、普段より身体が怠く感じた。
心做しか頭も重たい。
前髪を掻き上げて額に触れてみるが、熱は感じない。
でも、確かに感じる全身の倦怠感。
厭な予感がして、机の引き出しから体温計を取り出して熱があるか確認すると、軽快な音とともに表示された温度は38.6度。
完全に風邪だ。
『……』
組合が何時来るか分からないから、休むわけにもいかないしなぁ。
恐る恐る立ち上がり、歩いてみる。
……よ、よし、まだ動けるから大丈夫。
そう自分に思い込ませ、出勤の支度をするために自室を出た。
＿＿＿＿＿
紙の擦れる音。インクの匂い。事務員の話し声。
『ふぁ〜ぁ、眠いし、やる気が出ない』
自分の気の抜けた声が聞こえる。
睡魔に負け、書類が散らばる自分の机に腕を枕にして突っ伏した。
朝に感じた気怠さは今もあるが、仕事に支障が出るほどではないのでこうして働いている。それに、ここ最近の仕事は簡単な書類の確認作業なので、体に負担はかからないだろう。
重い頭を起こして、卓上の書類を纏めようとしたとき、社の出入口付近に居た敦と鏡花ちゃんの楽しそうな会話が聞こえてきた。
敦「仕事、貰って来たよ」
鏡「……！」
敦「よし、行こう」
右手に大きな薄茶色の封筒を持った敦と鏡花ちゃんが部屋を出て行こうとする。
あの封筒は確か……！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 321人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ニーナ(プロフ) - ふわふわさん» ありがとうございます！返信が遅くなり、すみません。作者の都合で非常に遅くなってしまいますが、続編はしっかり完結させるまで書く予定なので、気長に待って頂けると嬉しいです！面白いと言って下さり、本っ当にありがとうございます！！ (2020年11月22日 21時) (
レス) id: 65a2341deb (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわ - 文ストに最近ハマり始めました！本当に面白くて好きです！続編は更新する予定ありますか？もしよければ続きが見たいです(*^^*)これからも応援しています！ (2020年11月15日 18時) (レス) id: 9f6e2c3f9c (このIDを非表示/違反報告)
ニーナ(プロフ) - 恋雪さん» ありがとうございます！好きって言ってもらえて、本ッ当に嬉しいです！投稿頑張ります。これからもよろしくお願いします！ (2018年8月28日 13時) (レス) id: 15bf40c898 (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - もう本当好きです……これからも応援してます！頑張ってください！ (2018年8月27日 23時) (レス) id: 2b765a4bd4 (このIDを非表示/違反報告)
ニーナ(プロフ) - ところてんさん» ありがとうございます！投稿頑張ります。これからも見守っていて下さい！ (2018年8月18日 16時) (レス) id: 15bf40c898 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ニーナ | 作成日時：2018年1月2日 5時
