兄と立ちはだかる者 ページ18
三人の前の道路の歩行者用信号機が青に変わる。
それと同時に谷崎はバッと先へ急ぎ足で進んでいった。
谷「と……兎に角！事務員は社に戻るンだ！」
谷崎について行こうと敦も急ぎ足になる。
ナオミはゆっくりその二人の後ろを歩いている＿＿筈だった。
ナ「あらあら、何なら昨日の懇願を思い出させてあ、」
不自然に切り取られた言葉に、前に居た二人が後ろを振り返る。
谷「……ナオミ？」
だが、其処にナオミは居らず、通り過ぎていく一般市民達の姿しかない。
敦の脳裏に厭な予感が過ぎる。
谷「ナオミ！？」
谷崎が妹を探すために敦を置いて駆け出した。
敦「敵が直ぐ近くに居るんだ……！谷崎さん危険です！」
敦は必死に谷崎を追い駆ける。
呼び止めようと名前を呼ぶが、谷崎は妹のことに一生懸命になっており、全く聞く耳を持たない。
谷「何処だ！ナオミを返せ！」
辺りを駆け回り敵を探す谷崎の前を、白衣を着た中年男性がフラフラとアタッシュケースを持ちながら歩いている。
？「頼むから出てきておくれ。何処だいエリス？困ったねえ」
誰かを探すその男性の背中を、ドンッと谷崎が押し除けた。
？「わっ、痛たた……」
敦「大丈夫ですか」
痛がる男性の元に、谷崎を追い掛けていた敦がすぐさま駆け寄る。
そんなことには目もくれぬまま辺りを捜していた谷崎の目に、ある人物の後ろ姿が目に留まった。
ゆるく結った三つ編みの赤毛と髪についた花飾り。
探偵社にギルドが訪問しに来たとき、一緒に居た女の子。
谷「見付けたッ！」
谷崎は一目散にその人物の元へ駆けていき、あと少しで背に手が届きそうだったその時、
その人物が笑みを浮かべて後ろにグルリと振り返った。
モ「遊びましょ」
瞬間、景色が変わる。
一瞬にして、辺りはヨコハマの街中からメルヘンな空間へと変化した。
急な出来事に、谷崎や敦、白衣の中年男性、巻き込まれてしまった一般市民達は目を見開かせる。
モ「ようこそ。アンの部屋へ」
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ニーナ(プロフ) - ふわふわさん» ありがとうございます！返信が遅くなり、すみません。作者の都合で非常に遅くなってしまいますが、続編はしっかり完結させるまで書く予定なので、気長に待って頂けると嬉しいです！面白いと言って下さり、本っ当にありがとうございます！！ (2020年11月22日 21時) (
レス) id: 65a2341deb (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわ - 文ストに最近ハマり始めました！本当に面白くて好きです！続編は更新する予定ありますか？もしよければ続きが見たいです(*^^*)これからも応援しています！ (2020年11月15日 18時) (レス) id: 9f6e2c3f9c (このIDを非表示/違反報告)
ニーナ(プロフ) - 恋雪さん» ありがとうございます！好きって言ってもらえて、本ッ当に嬉しいです！投稿頑張ります。これからもよろしくお願いします！ (2018年8月28日 13時) (レス) id: 15bf40c898 (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - もう本当好きです……これからも応援してます！頑張ってください！ (2018年8月27日 23時) (レス) id: 2b765a4bd4 (このIDを非表示/違反報告)
ニーナ(プロフ) - ところてんさん» ありがとうございます！投稿頑張ります。これからも見守っていて下さい！ (2018年8月18日 16時) (レス) id: 15bf40c898 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニーナ | 作成日時：2018年1月2日 5時
