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#プレゼントで許してください ページ10

(一つ前の#話からの続き)
(クリスマスの話)(Merry Christmas!)

*side You
夜が暗くて、良かった。夜は勿論暗いものだし、朝は逆で明るい。今夜が明るいのが普通だったのなら、それも受け入れているが私は顔を見られてしまう。顔が、赤いのがバレない夜が、夜が暗いのが良かったと安堵する。

顔を、埋める。離れていかないように片腕のシャツを引き寄せて両手で抱き枕のように掴んだ。…胸が若干当たっているのはわざとだと私的には思ってほしいものだ。顔を埋めた事で首が無防備に晒された。彼の、息がいちいち当たって反応する自分が可笑しい。

「もうクリスマス、やね」
自分に投げかけられた言葉なのかと、迷ってしまう小さな声だった。独り言に近い小さな声に、思わず顔を上げて彼の顔を見て。目が合って相槌を打ったら。会話が妙に噛み合ってた。
「センラさんはサンタさんに欲しいものあるんですか?」
「僕?んー…、ゲーム機」
「まだ貰えると思ってるんですか?」
「辛辣。…ゲーム下手なんよ」
「Aは?」
「いらないですかねー。だからせめて誰かとプレゼント交換できたらいいなって思いはありますけど」


「センラさん、手、繋いで寝ませんか」
「…ええよ」
全然関係ない話になったけど。恋人たるものそんなことはしてみたかったりする。サンタさんは多分こない。こんな笑いあって寝ようとしない悪い人達の所にはサンタさんも呆れて他の子供の所へ行ってしまうでしょう。

けど別に来なくても良い、とか思ってしまった。本当は来て欲しいけども。隣の人がいれば、やっぱりほんと、なんの問題も無かったんです。喧嘩するほど仲いいと、思っててください。
「センラさん、」
「何」
「私謝らないので」
「なんやと!?謝って欲しいんですけど!?」

私は悪い子、貴方も悪い子。寝てないからプレゼントは貰えそうもありません。仕方ないから、私が貴方のプレゼントになって許してあげたって、いいんですよ。交換で貴方も私のプレゼントになってもらいますけど。ちろっと出した舌は、いたずらっ子の象徴を表した悪い子の証拠。私は悪い子です、道連れに貴方も連れてってやります。
「私あげるので許してください」
早くリボンを解いてください。悪い子供さん。


彼の顔が、真剣なものに変わった。はは、悪よのぉ、お主も我も。

#今年の良い子、終わり→←この続きは、



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ヒロ(プロフ) - 消えた字、見つけた。好きです。頑張って下さい。 (2019年11月14日 23時) (レス) id: 7769e45292 (このIDを非表示/違反報告)
雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください!! (2019年7月7日 15時) (レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
とある暇人 - 文章が読みやすくて一気に読んできました←これからも更新頑張って下さい! (2019年1月15日 19時) (レス) id: 09ab6582bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねこた | 作者ホームページ:***  
作成日時:2018年11月24日 14時

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