甘いものを食べます ページ4
*side You
苺パフェを食べ、アフタヌーンティーと呼ばれた様々な小さいお菓子達を食べ、その後少し歩いてレモンパイを食べて一息つき、次に家族にお土産にとパン屋さんでパンを各種買ってその時マフィンを店長さんのご厚意でもらって食べたり?あ、あとクッキーも私普通にコンビニで食べて、駄菓子屋さんを初めて入ったセンラさんにお菓子とおもちゃを買って説明して一緒に食べて。…あれ
「今日食べるしかしてない」
「あれ、今更気付いた?」
隣で今更かーって面白く笑ったセンラさんは私に紳士的に付き合ってくれていたことが分かるから、私はまだまだ大人になるには時間がかかる。
「ほんとにスイーツ食べまくったなー。おいしかったね」
「恥ずかしい…めっちゃ食べたの見られた…」
よしよしと頭を撫でられるその時の手の形、人それぞれ違う体温と撫で方それぞれ十人十色だから、私は人と触れ合うのが案外好きだし案外触れられることに抵抗や不安が無いのかもしれない。ふふ、なんだか幸せすぎて照れてしまうね。
「センラさん、付き合ってくれてありがとうございます」
「いえいえー、俺も色々収穫あったし楽しかったからええよ」
勿体ぶりながらも最後には意を決したのか自身のスマホを取り出したセンラさんは嬉しそうに私にそれを見せた。スマホに写るのは一番最初に食べた苺パフェ。生クリームの白さに赤い苺がきれいに映えていた。そして一緒に写るスプーンとフォークは金色で、なんだかお嬢様にでもなった気分だったのを断片的に思い出した。苺の甘さをこの身で感じ、甘さに蕩けそうになった午前11時。そして苺パフェを食べる私が真ん中に大きくあった。私が中心、見たいな位置だったから苦笑が零れた。
「…消してもらうことって」
「消すのやだ」
だろうな、センラさんは写真を見てそれはもう嬉しそうに顔を綻ばせたのだから、私がどんなに削除依頼してもスマホに残ってしまうのだろう。本物が横に居たって、また数時間後にはお互い機器の中でしか生きられないものだし、私だってセンラさんの写真を撮っていたのだから別に良い。むしろ思い出として残るのであれば本望だ、変な顔してるわけじゃないし。センラさんの顔はいつでもかっこいい。
「今度はプリクラ取りに行きましょ?」
そんな風に簡単に約束をしてしてしまいたい程には、次また会いたいとは思う。そして彼が頷いたなら、私は嬉しくてたまらないのだ。
「早くまた会いたいです」
「僕も、今度はクレープ食べてみたい」
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ヒロ(プロフ) - 消えた字、見つけた。好きです。頑張って下さい。 (2019年11月14日 23時) (レス) id: 7769e45292 (このIDを非表示/違反報告)
雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください!! (2019年7月7日 15時) (レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
とある暇人 - 文章が読みやすくて一気に読んできました←これからも更新頑張って下さい! (2019年1月15日 19時) (レス) id: 09ab6582bb (このIDを非表示/違反報告)
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