36:曖昧な気持ち ページ37
『え?』
「恋愛感情で好きや、Aさん。」
『…え?』
パンナコッタ!?あ、なんてこった!!?
私、人生で初めて告白された…でもさ、出会って約1週間くらい、しかも話す時間なんて全然無かったのに。
料理しか取り柄のない私を好きだなんて…
『変わった人ですね(笑)』
「なにが?」
『いや、私を好きになるなんて…ほら、私って料理しか見えてないんで、恋愛なんてどうでも良いと言いますか。食べ物が恋人なんで。』
「ワシは食べ物以下か。」
『そうですね。』
これは冗談だけど。
珍しく本気で悲しそうな顔をする先輩と向き合ってみる。
『嘘ですよ、私を助けてくれた恩人が食べ物以下だなんて…食べ物と同じくらい感謝してます。』
うーん、なんだろな…上手く言えない。
きっとこの感情は恋ではない。でも、この人は他人より特別な枠にいることは確かなんだよね。
「あー…!!分かった分かった。これからもワシが頑張ればエエ話やな。お互い東京おるし、会おう思たら会えるもんな。」
『あ、あぁ……はい、そーですね。』
「覚悟しとき。」
『お手柔らかに。』
「ははっそれはどーやろか?」
不敵に笑った先輩は私の頭を数回優しく撫でて、部屋を出ていった。
頬が少しだけ熱く感じるのはきっと、中華まんの辛さで体が火照ってしまったんだ…と思うことにしよ。
止まっていた調理を再開して、完成を急いだ。
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渚果 - 弟くんのキャラが良いw (2016年4月1日 12時) (レス) id: 0803d34072 (このIDを非表示/違反報告)
菜の花(プロフ) - あぁっ!今吉さんと夢主ちゃんさいっこう!です! (2016年1月9日 20時) (レス) id: 82aaf89713 (このIDを非表示/違反報告)
瀬戸なごむ(プロフ) - ありす(廿_廿*)さん» ありがとうございます(涙)温かいコメントを頂けて幸せです!!更新頑張ります!! (2015年12月14日 22時) (レス) id: 8b6b6b7e65 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(廿_廿*)(プロフ) - 夢主ちゃんんんん……!! 味覚戻ってよかった!おめでとう!!久々に占ツク戻ってきたけど相変わらず素敵な小説ですね!まだまだ続きが待ち遠しいです! (2015年12月13日 15時) (レス) id: 9863aa1535 (このIDを非表示/違反報告)
瀬戸なごむ(プロフ) - K・Mさん» すみません遅くなりました。ありがとうございます! (2015年11月29日 16時) (レス) id: 8b6b6b7e65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀬戸なごむ | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2015年5月5日 23時