料理オタク彼女の非日常【黒バス】

30：買い物 ページ31

「えっと〜お肉でしょ、人参にキャベツ、ピーマン…トウモロコシ！ジャガイモにバターと…」



買う材料を口に出しながら、ポイポイと材料をカゴに桃さんが入れていく。


その横から野菜だけをカゴから出して、戻そうとしている煮卵君をラムネ君が阻止している。


何とも面白い光景(笑)


それを少し離れた場所から私と中華まん先輩が見ている。



「楽しみやな〜焼肉パーティー」


『そうですね。』


「アレ？嫌そうな顔してたやん自分。」


『私は調理担当なんで、食べませんから。』


「え？『優しい優しい今吉先輩が、あーんしてくれるなら食べてあげてもええ』なんて、ホンマ可愛らしいこと…おーい、何処行くんや」



残りの材料を何にするか、迷っていた桃さんの方に行って(逃げて)アドバイスをする。


え、なんでプリンがあるの？



「あ！Aちゃん！！このプリンを焼いて焼きプリン皆で食べようよ！！」


『焼きプリンは、プリンを作る過程中に焼かないといけないから無理だよ…うん。戻そ。』


「えー！？そーなの？？」


「青峰君…いい加減にして下さい。」


「あぁ？野菜なんて要らねーだろ。それより、肉だよ肉。焼肉なんだからよ！」


『焼肉は、野菜のちょっとした甘味があってこそ、お肉の旨味が引き立てられるんだから外したら駄目。絶対！』



そんな味、私には分からないけどね。


でも最近…少しだけ変わった。


前までは料理の臭いを嗅いでも、何も感じなかったのに…


それぞれの料理特有の臭いを嗅ぐだけで、自然と美味しそうと思えるようになった。


もしかしたら、私も普通にご飯を楽しめる日が来るのが近いのかも…なんて。

31：焼肉だよ全員集合！→←29：激辛再び！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す