料理オタク彼女の非日常【黒バス】

24：悲劇の色※ ページ25

雨上がりの水溜まり。


綺麗で、不思議で、楽しくて…大好き。


お気に入りの靴で、バシャバシャと遊んでいたら、私を探していたお父さんに見つかった。



「そこまで！駄目だろ水溜まりで跳ねたら。服や靴が汚れてお母さんに怒られるよ？それに、他の人にかかったら悪いだろ？」


『はぁーい…』


「よしっ、じゃあ帰るぞ。」


『はーいお父さんと帰るー！！』



抱っこされて、雨上がりの静かな帰り道を二人で急いだ。


帰ると、お父さんが私の靴を脱がして、椅子に座らせて、タオルで優しく泥水で汚れた足を拭いてくれる。



「Aー明日の海、楽しみだな！」


『うん、家族で行くの楽しみ！』


「いっぱい遊ぼうな！！」


『うん！！』





………そして悲劇は起こる





苦しい。


冷たい。


怖い。


助けて。


お母さん！！


お父さん！！！！





・





・





・





・





次に目が覚めた時には、病院のベッドの上で、酸素マスクと点滴が私に繋がっていた。


その傍らで弟を強く抱き締めながら号泣しているお母さんがいた。


お父さんは何処にも居なかった。


そして帰ってくることもなかった。

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