21:海とトマトと味噌汁 ページ22
足下には、きな粉と黒糖の砂浜。
回りにはブロッコリーの山。
目の前には大きく広がるブルーハワイシロップ。
だったら良かったのに…ハァ…。
今日の練習メニューは近くの海辺でトレーニングだそうで、終わったら海水浴も出来るからと私は桃さんに連れてこられた。
キムチ君が海って言ってたのはコレかぁ…
少し気分悪いし、退屈だから砂浜を走る皆をパラソルの下で観察する。
あ、青唐辛子が煮玉子君に追いかけられてる(笑)その後をザクロ君が噛み付く勢いで走る。
少し離れたところで、キムチ君がパイナップル先輩を弄ったらしく、鬼ごっこが始まった。
皆、砂浜を走るの好きだよね…私も昔、走った記憶がある。
「どうしたんだ、そんな顔をして。」
『トマト君…っあ!あーちゃちゃ…』
しまった言ってしまった!!ドンマイ!!
「………。」
『ゴメンってそんな瞳孔カッと開かないで』
トマト君は無言のまま、私の隣に腰をおろした。
え、何?
「…知ってると思うが僕は、ワカメが苦手だ。」
『っえ?あ………うん。』
「実は紅生姜も苦手だ。」
『うん。』
「僕はお前の料理の腕前を認めている。家の料理人が作ったワカメ味噌汁は駄目だった…が、お前のは食べれた。」
『へへっ…どーも。』
「今度は紅生姜を使ったものも作ってくれないか?お前のなら食べれる気がするんだ。」
『いーよー分かった。』
ヘラッと答えた私を見て、フッとトマト君が笑う。
「まったくお前は不思議な奴だ。」
『ん?』
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渚果 - 弟くんのキャラが良いw (2016年4月1日 12時) (レス) id: 0803d34072 (このIDを非表示/違反報告)
菜の花(プロフ) - あぁっ!今吉さんと夢主ちゃんさいっこう!です! (2016年1月9日 20時) (レス) id: 82aaf89713 (このIDを非表示/違反報告)
瀬戸なごむ(プロフ) - ありす(廿_廿*)さん» ありがとうございます(涙)温かいコメントを頂けて幸せです!!更新頑張ります!! (2015年12月14日 22時) (レス) id: 8b6b6b7e65 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(廿_廿*)(プロフ) - 夢主ちゃんんんん……!! 味覚戻ってよかった!おめでとう!!久々に占ツク戻ってきたけど相変わらず素敵な小説ですね!まだまだ続きが待ち遠しいです! (2015年12月13日 15時) (レス) id: 9863aa1535 (このIDを非表示/違反報告)
瀬戸なごむ(プロフ) - K・Mさん» すみません遅くなりました。ありがとうございます! (2015年11月29日 16時) (レス) id: 8b6b6b7e65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀬戸なごむ | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2015年5月5日 23時